実用的な介護用語!現場で役に立つ業界知識をご紹介
介護業界には、初めて聞く言葉や専門用語が多く存在します。初めての方にとっては、その内容を理解しないまま仕事を進めることが難しい場面もあるでしょう。この記事では、介護従事者が覚えておきたい基本的な用語と知識について解説します。これから介護業界でのキャリアを積んでいきたいと考えている方はぜひ最後までお読みください。
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目次
記事監修者
氏名:堀池和将
保有資格:介護福祉士
職務:訪問介護管理者
プロフィール:専門分野における豊富な知識と経験を持ち、数多くの新規施設立ち上げにも携わり施設長も歴任してきた。現在は地域密着介護に貢献するため、訪問介護部門の管理者として従事している。
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介護における基本用語
介護の現場では、スムーズな連携や質の高いケアを提供するために専門用語の理解が必要です。ここでは、利用者の状態把握やケアの方向性を定める上で重要な基本用語3つご紹介します。
バイタルサイン
バイタルサインとは、利用者の体調を把握するための基本的な指標です。指標は主に体温・脈拍・血圧・呼吸の4つに分けられます。バイタルサインは日内変動があるため、毎日同じ時間帯に行うのが理想的です。食事、運動、入浴後30分~1時間は安静にしてから測定しましょう。普段の値や利用者の状態を把握しておくことで、小さな変化にも気づきやすくなります。バイタルサインの記録は利用者の健康管理に不可欠です。介護従事者は正確な測定と記録、そして異常値への適切な対応ができるよう、知識と技術を習得する必要があります。
ケアプラン
ケアプランは、利用者が日常生活をできる限り快適に過ごすために必要なサポート計画です。ケアマネージャーが中心となり、利用者とその家族の意見を考慮し、多職種と連携しながら介護サービスの内容や介護の提供頻度を決定します。これにより、介護従事者はケアの方向性が定まり、一貫したケアを提供できます。介護従事者は、 定期的なモニタリングや利用者・家族とのコミュニケーションを通して、ケアプランを継続的に見直し、常に最適なプランを更新していくことが重要です。
ADLとIADL
ADL(Activities of Daily Living)とIADL(Instrumental Activities of Daily Living)は、利用者がどの程度自立して日常生活を送れるかを判断する基準です。
- ADL:食事・入浴・排泄といった基本的な生活動作
- IADL:買い物や家事、電話の使用などの複雑な活動
介護従事者は、利用者のADL・IADLの状況をアセスメントでしっかり見極め、自立に向けたケアを提供します。どの動作がどの程度できるのかを細かく把握し、可能な限り自分で動作できるよう適切なサポートを行いましょう。
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介護従事者が理解しておくべき業界知識
質の高い介護サービスを提供するためには、現場での技術だけでなく、施設の種類や保険制度など介護業界全体の知識も必要です。ここでは、介護施設の種類や介護保険制度、介護サービスの役割についてくわしく説明します。
介護施設の種類
介護施設は、大きく分けて公的施設と民間施設の2つに分けられ、高齢者の状態や必要とするケア、経済状況によって施設を選ぶことができます。以下、主な介護施設の種類と対象者を紹介します。
公的施設
- 特別養護老人ホーム:常に介護サービスが必要な高齢者が対象。
- 介護老人保健施設:在宅復帰を目指す、リハビリを重点に置いている高齢者が対象。
- ケアハウス:比較的自立できている高齢者対象。
民間施設
- 介護付き有料老人ホーム:特定施設入居者生活介護の指定を受けている高齢者が対象。
- グループホーム:家庭的な雰囲気で生活したい認知症の高齢者が対象。
介護従事者が各施設の特性を理解することは、利用者に適切なサービスを提案し、より良いケアを提供する上で大切なことです。
介護保険制度の概要
介護保険制度は、一人暮らしや認知症の高齢者の増加により家族介護だけでは十分な対応が困難になった場合に利用できる社会保険制度です。市区町村の40歳以上が加入者となり、要介護認定の申請が通れば、ケアプランに基づき介護保険制度を利用することで、窓口の負担は1割〜2割で済みます。
介護サービスの役割
介護サービスには、身体介護、生活援助、リハビリテーションなどさまざまな種類があります。それぞれ異なる役割を担っており、利用者のニーズに応じたケアを提供することが大切です。また、在宅で生活を続けたい利用者のための訪問介護、通所介護などのサービス形態もあります。介護従事者がサービスの内容を正確に理解して提供することで、利用者の生活の質の向上につながります。
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現場でのコミュニケーションに役立つ介護用語
介護現場では、スタッフ同士や利用者とのコミュニケーションがとても重要です。ここでは、日々の業務や利用者との関わりに役立つ重要な介護用語について解説します。
アセスメント
アセスメントとは、利用者の状態や生活環境を多面的に評価し、最適なケアを行うためのプロセスです。アセスメントを適切に行うことで、利用者の体調や生活習慣に合わせたケアプランが可能になり、質の高いケアを提供することができます。また、定期的なアセスメントは、利用者の状態を把握し、新たなサポートが必要な場面で柔軟な対応が図れます。介護従事者にとって、日々の観察や聞き取りを通じて行うアセスメントは、ケアプランの基礎を支えるための重要なスキルです。
モニタリング
モニタリングは、利用者の健康状態や日々の変化を定期的に確認するプロセスです。日常的にバイタルサインや行動の変化を観察し、異常がないかをチェックします。定期的なモニタリングにより、利用者の体調の異変に気付き、ケアを見直すことで安全を守ることができます。また、モニタリングの記録は他の介護従事者とも共有しやすく、一貫したサポートを提供するための重要な記録です。
レスパイトケア
レスパイトケアは、介護者が一時的に休養を取るための一時的なサポートです。デイサービスやショートステイなど介護者のニーズによってさまざまな種類があります。在宅介護を行う家族にとって、レスパイトケアは家族の健康維持やストレス軽減につながり、介護の継続を助ける効果があります。介護従事者が一時的に介護の役割を担うことで在宅介護を行う家族の休息時間を確保できます。
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まとめ
介護現場で働く上で、専門用語や制度、各種ケアの役割を正しく理解することは、質の高い介護を提供するために重要な知識です。介護従事者は利用者の健康や生活の質を守るために、日常的な観察
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