在宅介護の費用はどれくらい?内訳と相場を徹底解説

#介護サービス#介護保険#介護費用#在宅介護#高齢者支援

親の在宅介護を始めるにあたって、「どれくらい費用がかかるのだろう」と不安に感じていませんか。在宅介護は、住み慣れた自宅で過ごせるというメリットがある一方で、どのくらいの費用がかかるのかわかりづらく、不安を抱く方も少なくありません。

そこで今回は、在宅介護にかかる平均的な費用やその内訳、さらに利用できる主なサービスと料金体系について詳しく解説します。費用の目安を知り、自分に合った介護プランを選ぶヒントが得られる内容になっていますので、在宅介護を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

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在宅介護にかかる費用とは?

在宅介護にかかる費用は、サービスの種類や要介護度によって大きく異なります。介護保険を活用したサービス利用料に加え、日常生活で必要となる支出も含まれるため、総額は家庭ごとにさまざまです。具体的には、訪問介護やデイサービスなどの費用、自宅のバリアフリー化にかかる費用などが挙げられます。

ここでは、在宅介護にかかる平均的な費用やその内訳、さらに施設介護と比較した場合の金額感について、詳しく見ていきます。

在宅介護の平均費用とその内訳

公益財団法人生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査 令和6年」によると、在宅介護にかかる1か月あたりの費用は、平均で3.7万円です。この金額には、介護保険サービスの利用料と、それ以外の日常生活にかかる費用が含まれており、それぞれに分けて考える必要があります。

さらに、在宅介護を始める際にはまとまった初期費用も発生します。平均額は約115万円で、介護用品の購入費や住宅のバリアフリー改修などが主な内訳です。

要介護度別の費用目安は以下のとおりです。

  • 要介護1:47,000円/月
  • 要介護2:66,000円/月
  • 要介護3:71,000円/月
  • 要介護4:89,000円/月
  • 要介護5:122,000円/月

これらの費用には、訪問介護や通所介護(デイサービス)などの介護保険サービスの利用料が含まれます。

在宅介護と施設介護の費用比較

一般的に、在宅介護は施設介護に比べて費用を抑えやすいとされています。施設介護では、食費や居住費、介護サービスの利用料が月額に含まれるため、10万円を超えることも少なくありません。一方、在宅介護では、必要なサービスを選んで利用できるため、費用をある程度コントロールしやすいのが特徴です。

ただし、在宅介護には住宅改修や介護用品の準備といった初期費用がかかるほか、家族の介護負担など金銭以外のコストも発生します。長期的な視点で見れば、トータルの負担は家庭の状況や介護の度合いによって異なります。

そのため、家族のライフスタイルや介護者の体力、介護を受ける本人の状態などを総合的に考慮し、無理のない選択をすることが大切です。

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利用できる在宅介護サービス一覧

在宅介護では、さまざまなサービスを組み合わせて利用できます。主なサービスは、訪問型・通所型・短期入所型の3つに大別され、それぞれの特性に応じて柔軟に活用することが可能です。

ここでは、それぞれのサービス内容と特徴について見ていきます。

訪問型サービス

訪問型サービスは、介護職員や看護師が自宅を訪問して介護や医療サービスを提供するものです。主なサービスとしては以下のようなものがあります。

  • 訪問介護(ホームヘルプサービス):身体介護や生活援助を行う
  • 訪問看護:看護師が医師の指示のもと医療的ケアを行う
  • 訪問入浴介護:移動入浴車で自宅を訪問し、入浴介助を行う
  • 訪問リハビリテーション:理学療法士や作業療法士が自宅でリハビリを行う

これらのサービスの料金は、要介護度や利用時間によって異なります。

たとえば訪問介護では、身体介護が中心の場合、30分以上1時間未満の利用で387単位(概算で3,870円)となり、利用者負担が1割の場合は387円の支払いになります。ただし、地域区分によっては加算が適用されるため、実際の費用は地域によって変動します。

通所型サービス

通所型サービスは、要介護者が施設に通って受けるサービスです。主なものには以下があります。

  • 通所介護(デイサービス):日中、施設で食事、入浴、レクリエーションなどのサービスを受ける
  • 通所リハビリテーション(デイケア):医療施設や介護老人保健施設で、リハビリテーションを中心としたサービスを受ける

これらのサービスは、要介護度によって料金が異なります。

たとえば通所介護(デイサービス)の場合、要介護1で5時間以上6時間未満の利用では570単位(概算で5,700円)となり、利用者負担が1割の場合は570円の支払いになります。ただし、サービスの提供形態や個別機能訓練加算、入浴加算などの有無により、実際の費用は変動します。

短期入所型サービス

短期入所型サービス(ショートステイ)は、要介護者が一定期間施設に宿泊し、食事・入浴・排せつなどの介護サービスを受けられる仕組みです。

介護者が体調を崩したときや、冠婚葬祭・出張などで一時的に在宅介護が難しいときに活用できます。家庭での介護を続けるうえで、介護者の心身の負担を軽減する手段として有効です。

短期入所には、介護老人福祉施設を利用する「短期入所生活介護」と、介護老人保健施設や医療機関などを利用する「短期入所療養介護」の2種類があります。

短期入所生活介護特徴:日常生活上の介護や支援が中心
施設例:特別養護老人ホーム、老人短期入所施設
サービス内容:入浴、排泄、食事などの介護、日常生活上の世話、機能訓練
短期入所療養介護特徴:医療的ケアを含む介護サービスが受けられる
施設例:介護老人保健施設、介護療養型医療施設
サービス内容:医学的管理下での介護、機能訓練、療養

両サービスとも、連続して利用できる期間は原則として30日までとされています。

料金は要介護度や利用日数によって異なり、たとえば短期入所生活介護の場合、要介護1では1日あたり603〜704円(利用者負担1割の場合)となっています。さらに、施設の種類や居室のタイプによっても料金に差があり、食費や滞在費などの実費も別途必要です。

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介護保険で利用できる補助制度

介護保険制度では、在宅介護を支援するためにさまざまな補助制度が設けられています。

代表的なものとして、福祉用具の貸与・購入費の補助や、住宅改修費の支給があります。さらに、介護保険サービスを利用する際の自己負担割合は原則1割から3割とされており、所得に応じて軽減措置が適用される場合もあります。

これらの制度を上手に活用することで、介護にかかる経済的な負担を大きく軽減することが可能です。ここでは、それぞれの制度内容や利用条件について詳しく見ていきます。

福祉用具貸与・購入と住宅改修

福祉用具貸与は、車椅子や杖、特殊ベッドなどの福祉用具をレンタルできる制度です。レンタル料の1〜3割が自己負担となりますが、要介護度によっては車椅子やベッドが対象外となる場合があるため、事前に確認が必要です。福祉用具購入は、入浴や排泄に使用する用具を購入する際に利用でき、年間10万円を上限に購入費の7〜9割が支給されます。住宅改修については、手すりの設置や段差の解消など、自宅を介護向けに整えるための改修に対して、20万円を上限に7〜9割が補助されます。

これらの制度を活用することで、在宅介護に必要な環境を整えながら、費用面での負担を軽減することが可能です。

介護保険自己負担額について

介護保険サービスを利用する際の自己負担額は、原則としてサービス費用の1割です。ただし、一定以上の所得がある方は2割または3割の負担となります。2024年3月現在の基準は以下のとおりです。(単身の場合)

  • 1割負担:本人の合計所得金額が160万円未満の場合
  • 2割負担:本人の合計所得金額が160万円以上220万円未満の場合
  • 3割負担:本人の合計所得金額が220万円以上の場合

また、自己負担額が高額になった場合に備えて、「高額介護サービス費」という制度があります。

この制度では、1か月の自己負担額が所得に応じた上限額を超えた場合、その超過分が後から払い戻されます。たとえば、市町村民税課税世帯で課税所得が380万円(年収約770万円)未満の場合、自己負担の上限額は月額44,400円と定められています。

この制度を利用すれば、必要な介護サービスを受けながらも、支払い負担を一定の範囲に抑えることができます。

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在宅介護費用を抑えるためのポイント

在宅介護の費用を抑えるためには、必要なサービスを見極めたうえで、各種支援制度を効果的に活用することが大切です。

例えば、地域包括支援センターを利用すれば、専門職による相談やケアプランの作成支援を受けることができ、無駄のないサービス選びにつながります。また、介護保険内で提供されるサービスを中心に組み立てることで、自己負担を抑えることも可能です。

さらに、民間の介護保険や、自治体ごとに実施されている独自の助成制度を調べて活用すれば、より柔軟で安心感のある介護体制が整います。

これらの情報をもとに、ご家族の状況に応じた最適な介護プランを検討してみてください。

地域包括支援センターの活用

地域包括支援センターは、高齢者の総合相談窓口として、介護に関するさまざまな情報提供や相談対応を無料で行っています。介護保険サービスだけでなく、地域の独自サービスや民間のサービスなど、幅広い情報を得ることができます。

センターの専門職員(保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなど)に相談することで、ご家族の状況に合わせた適切なアドバイスを受けることが可能です。例えば、利用可能な制度やサービスの紹介、介護方法のアドバイス、介護者のメンタルケアなど、多岐にわたるサポートを受けることができます。

地域包括支援センターを上手に活用することで、無駄な出費を抑えつつ、効果的な介護プランを立てることができます。

効率的なサービス選び

在宅介護の費用を抑えるには、必要最低限のサービスを効率よく選ぶことが重要です。

例えば、訪問介護と通所介護(デイサービス)を適切に組み合わせることで、要介護者の生活リズムを整えながら、介護者の負担を軽減できます。また、要介護者の状態や家族の生活状況に応じて、サービスの利用頻度や時間を調整することも効果的です。

例えば、家族が介護できる時間帯は自宅で対応し、介護が難しい時間帯のみサービスを利用するなど、柔軟な使い方が可能です。定期的にケアマネジャーと相談を重ねながら、サービスの内容や組み合わせを見直すことで、無駄な出費を避けつつ、質の高い介護を実現できます。

民間保険や自治体補助制度の活用

介護保険制度に加えて、民間の介護保険や自治体独自の補助制度を活用することで、費用負担をさらに軽減できる可能性があります。民間の介護保険は、公的介護保険の自己負担分を補ったり、より手厚いサービスを利用する際の費用をカバーしたりするものです。ただし、保険料や補償内容は加入時の年齢や健康状態によって異なるため、事前にしっかりと比較・検討することが大切です。

自治体独自の制度には、介護用品の支給、介護タクシーの利用補助、介護者への手当支給などがあります。これらの内容は自治体によって異なるため、地域の福祉課や地域包括支援センターに確認するとよいでしょう。

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まとめ:最適な在宅介護プランを選ぶために

在宅介護の費用は、利用するサービスの内容や要介護度によって大きく変わるため、各家庭の状況に合わせたプラン選びが欠かせません。介護保険サービスを効率よく活用し、補助制度や支援機関を組み合わせることで、費用を抑えながら質の高い介護を実現することが可能です。

最適な介護プランを選ぶためには、要介護者の身体状況、家族の介護体制、経済面などを総合的に考慮し、定期的にケアマネジャーと相談しながらプランを見直すことが大切です。また、将来的な費用負担を見据えて、早めに情報収集や準備を始めておくことも安心につながります。

在宅介護は負担の大きい選択ではありますが、適切な支援と計画があれば、要介護者と家族の双方にとって、より満足度の高い介護生活を築くことができます。この記事の内容が、ご家族に合った在宅介護プランを考える際の参考になれば幸いです。

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