忘れられない誕生日
介護施設で働く私たち職員にとって、入居者一人ひとりの人生は宝物です。
今日は、私たちの施設に入居している田中さんの誕生日の出来事を綴ります。
普段、穏やかで控えめな田中さん。
通常、その月に誕生日を迎えられる方全員をお祝いしますが、今月誕生日を迎えるのは田中さんだけ。
彼の誕生日を特別なものにしようと、職員一同でサプライズパーティーを計画しました。
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記事執筆者
氏名:堀池和将
保有資格:介護福祉士
職務:訪問介護管理者
プロフィール:専門分野における豊富な知識と経験を持ち、数多くの新規施設立ち上げにも携わり施設長も歴任してきた。現在は地域密着介護に貢献するため、訪問介護部門の管理者として従事している。
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パーティーの準備
パーティーのテーマは「田中さんの人生」。
田中さんの好きな音楽や食べ物をリサーチし、部屋の飾り付けも趣味に合わせました。
若い頃に好きだったというジャズのレコードを探し出し、当日はそれをBGMに流すことにした。
また、有名な郷土料理もメニューに加えました。
予想外だったのは、一つひとつのアイデアを形にしていくうちに、職員の中にも一つのことを目標にする「連帯感」が生まれたことでした。
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パーティー当日
そして迎えた当日、田中さんは驚きと喜びで目を丸くしていました。
「こんなことまでしてくれるなんて」。
田中さんは自ら過去のについて、若い頃はジャズバンドでピアノを弾いていたこと、戦後の復興期に仲間と共に立ち上げた小さな商店がどれほど大変だったか、そして家族との温かい日々について。
私たちはその話に耳を傾けながら、田中さんの人生がどれほど豊かで多様だったかを改めて感じました。
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忘れられない誕生日
最後に、私たちは手作りのアルバムを田中さんに贈りました。
そこにはこれまでの写真と共に、職員一同からのメッセージが添えて。
「これからも一緒に素敵な思い出を作りましょう」という言葉に、私たちの心からの願いが込めて。
田中さんはアルバムを手に取り、「ありがとう、本当に嬉しいよ」と涙ぐんでいました。
その瞬間、このサプライズパーティーがただのお祝いではなく、「絆」を深める大切な時間になったことを実感しました。
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