高齢者の転倒を防ぐための改善対策!自宅でできる介護グッズも紹介
高齢者が転倒すると、骨折や入院といった重大な健康リスクにつながり、場合によっては介護度が一気に進むこともあります。特に自宅介護の現場では、日常生活での安全対策が欠かせません。
そのため、自宅介護者にとって「自宅でできる介護対策とは?」「転倒リスクを防ぐ介護グッズは?」など悩むことが多いのではないでしょうか。
本記事では、転倒のリスクを減らし、高齢者が安心して暮らせる環境を整えるための具体的な対策をご紹介します。
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目次
記事監修者
氏名:堀池和将
保有資格:介護福祉士
職務:訪問介護管理者
プロフィール:専門分野における豊富な知識と経験を持ち、数多くの新規施設立ち上げにも携わり施設長も歴任してきた。現在は地域密着介護に貢献するため、訪問介護部門の管理者として従事している。
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高齢者が転倒する主な原因3つ
加齢に伴って、高齢者は転倒のリスクが高まるため、転倒予防は介護で重要な問題です。特に高齢者の転倒は、骨折や寝たきりにつながる可能性があるので、ここでは、日常生活で注意すべき主な転倒原因を3つご紹介します。
筋力の低下によるバランス感覚の衰え
年齢を重ねると徐々に筋力が弱まり、身体を支える力が低下します。その結果、わずかな段差や姿勢の変化でも転倒しやすくなります。特に足腰の筋力が低下すると、歩行時のふらつきや立ち上がり動作が不安定になりやすいです。
家庭内環境
室内が散らかっていたり、歩行の妨げとなる場所に家具が置いていたりすると、高齢者がつまずく原因になります。また、滑りやすい床材や廊下の段差は、高齢者にとって非常に危険です。
疾患による影響
視力低下や関節痛、神経疾患といった疾患があると障害物や段差に気付きにくくなり、反射神経が鈍くなります。また、膝や腰の痛み具合によっては歩行が不安定になり、バランスを取るのが難しくなるため転倒のリスクが高いです。
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転倒を防ぐための改善策
転倒予防には、日々の生活の中で取り入れられるさまざまな工夫があります。生活環境の見直しや運動習慣の改善など、自宅で無理なく実践できる対策も多いです。
ここでは、ご家族と一緒に取り組める具体的な改善策をご紹介します。
リビング
リビングでは家具の配置を見直し、十分な歩行スペースを確保しましょう。カーペットや絨毯を使用している場合は、専用の滑り止めシートや端部の固定など、滑り止めの対策を行うことが大切です。
階段
階段では段差を確認しやすくするため、階段の端に目立つ色の滑り止めテープを貼付すると分かりやすいです。また、手すりを適切な高さに設置し、必要に応じて照明を明るいものにしたり、増やしたりして工夫すると良いでしょう。
お風呂・トイレ
トイレでは座面が高い便座カバーを使用すると膝が悪い高齢者の方が転倒しにくくなります。また、浴室内では浴槽の縁や床に滑り止めマットを設置し、必要に応じて入浴用の手すりを取り付けておくと安心です。
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転倒防止のための運動方法
高齢者にとって適切な運動は、転倒予防に大きな効果があります。しかし、負担の大きな運動は逆効果となる可能性もあるため、安全に配慮した適切な運動方法を選ぶことが重要です。ここでは、自宅で安全に実践できる効果的な運動方法をご紹介します。ご家族と一緒に楽しみながら、継続的に取り組んでいきましょう。
自宅でできる簡単な運動を取り入れる
自宅で簡単にできる運動として、片足立ちと軽いスクワットがおすすめです。これらの運動は足腰の筋力やバランス感覚が向上します。転倒予防のため、必ず壁や椅子に手を添えて安全に行いましょう。
テレビの視聴中に気軽にできる足踏み運動も、取り入れやすい運動の一つです。生活の中で自然と運動習慣が身につき、無理なく継続できる点が特徴です。特に運動に苦手意識をお持ちの方でも、日常生活の中で楽しみながら取り組める、こうした簡単なメニューから始めることをお勧めします。
テレビの視聴中など気軽に取り組みやすく、継続すれば足腰の筋力やバランス感覚が向上します。日常生活の中で楽しみながら継続できる運動を探してみましょう。
医療機関でのリハビリ
医療機関では、理学療法士による歩行訓練やバランス訓練が行われており、高齢者の身体機能を効果的に改善することができます。
また、関節への負担を軽減しながら筋力を鍛えられる水中での運動療法も人気のトレーニングです。
自宅介護者は、高齢者がリハビリを継続できるよう目標を設定したり、成功体験を共有したりしてモチベーションをあげてあげましょう。
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転倒を未然に防ぐ介護グッズとその選び方
転倒予防のための介護グッズは、高齢者の自立した生活をサポートするための重要なアイテムです。しかし、使用者の身体状況や生活環境に合っていないものを選んでしまうと、期待する効果が得られないばかりか、新たな危険を招くこともあります。ここでは、効果的な介護グッズや購入時のポイントをご紹介しましょう。
おすすめの転倒防止グッズ
転倒防止に役立つグッズには以下のようなものがあります。
- 転倒防止シューズ:滑りにくいソールで、外出時のリスクを軽減。
- スリップ防止マット:浴室やキッチンなど滑りやすい場所に敷いて事故を予防。
- 安全な杖や歩行器:適切なサイズや形状を選ぶことで歩行をサポート。
これらのグッズは、生活環境や身体状態に合わせて選ぶことが重要です。
購入時のポイント
介護グッズを購入する際には、高齢者の身体に合っているかを確認し、耐久性やお手入れのしやすさも把握しておくことが大切です。もし、何を購入すべきか迷ったら専門家のアドバイスを聞いて、最適な選択を行いましょう。
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まとめ
高齢者の転倒を防ぐためには、家庭環境の整備や日常的な運動、介護グッズの活用が欠かせません。特に、自宅介護の場では小さな工夫が大きな安全につながります。
また、万が一転倒が発生した場合に備え、応急処置や救急連絡の方法を家族全員で確認しておきましょう。そして、介護者自身の健康管理も大切です。無理をせず、周囲の支援を受けながら、安心で快適な介護を実現してください。
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