訪問介護の2時間ルールとは?例外や具体的な事例を詳しく解説

#介護の知識

訪問介護の2時間ルールの詳細を知りたいとお悩みでは無いでしょうか?

ヘルパーさんであれば聞いたことはあると思いますが、細かいルールまでわからない方もいるかも知れません。

この記事では2時間ルールの事例やメリットデメリット、2時間ルールの例外についても解説しますのでぜひ参考にしてください。

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訪問介護の「2時間ルール」とは?

訪問介護における2時間ルールとは、1日のうちに2回以上サービスを提供する際に、その間隔を2時間以上空けなければならないというルールです。

間隔が2時間以上の場合は、それぞれを算定することができます。逆に、2時間未満となった場合、ひとつのサービス提供として見なされてしまいます。

訪問介護の報酬は、サービスの種類や時間により定められた1回の基本単位数により決まります。その1回ごとのサービスの間隔を空けなければそれぞれが算定できず、合算しなければなりません。

そもそも訪問介護の基本単位数とは?

まず訪問介護の基本単位数を確認しておきましょう。

ちなみに、訪問介護の基本単位の報酬額は、2024年の改正により減額されています。

【身体介護】

サービス提供時間単位数
20分未満163単位
20分以上30分未満244単位
30分以上1時間未満387単位
1時間以上1.5時間未満567単位
以降30分を増すごとに+82単位

【生活援助】

サービス提供時間単位数
20分以上45分未満179単位
45分以上220単位
身体介護に引き続き20分以上の生活援助をおこなった場合所要時間20分から25分を増すごとに+65単位(195単位が限度)

重度訪問介護には2時間ルールがない

同じ訪問介護でも、障がい福祉サービスによる重度訪問介護には2時間ルールはありません。重度の障がいを持つ方には、継続したサービス利用が必要なご利用者もいるからです。重度訪問介護の場合には、計画以外にもその方の状況に応じた柔軟な対応が必要になります。

他の事業者のサービスでも適用される

2時間ルールは自事業所だけでなく、他の事業所からも訪問介護サービスが提供されている場合でも適用されます。訪問介護は必ずしも1つの事業所だけが提供している訳では無いので、複数事業所が介入している場合には注意しておかなくてはなりません。

予定段階ではケアマネジャーがスケジュールを立てているので問題ありませんが、突発的に予定が変更になった場合などには特に注意が必要です。それぞれの事業所が2時間に満たない間隔でサービス提供すれば合算となり、その場合の分配は相互の合議に委ねられます。

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訪問介護の2時間ルールには例外がある

訪問介護の2時間ルールにはいくつか例外があります。ご利用者の状況によってはフレキシブルな対応が求められるケースもあるので確認しておきましょう。

看取り期

看取り期は、最期の時間をご家族と過ごすための大切な期間です。終末期の方がご自宅で過ごすためにはヘルパーの頻繁な訪問によるきめ細やかなサポートが必要になります。そのため、間隔が2時間未満でも所定の単位数が算定可能です。

令和3年度の介護報酬改定において、看取り期の場合は2時間ルールの運用を弾力化し、所要時間を合算せずそれぞれの所定単位数の算定できる旨が明記されています。

参考:厚生労働省「令和3年度介護報酬改定における改定事項について」

緊急時訪問介護加算

緊急時訪問介護加算とは、ご利用者やご家族から急な依頼を受けてサービスを行った時に算定できる加算です。

算定には以下のような要件があります。

  • 介護支援専門員と連携し、介護支援専門員が必要と認めた場合
  • 身体介護が中心のサービスに限る
  • 居宅サービス計画において位置付けられていない訪問介護を緊急に行った場合
  • ご利用者又はその家族等から要請を受けてから24時間以内に行った場合
  • 訪問介護計画は必要な修正を行う
  • 記録を残す

参考:厚生労働省「101 訪問介護費(要件一覧)」

これらの要件を満たした緊急のサービスには緊急時訪問介護加算が算定でき、2時間ルールが適用されません。1回の要請につき100単位の算定が可能です。

20分未満の「身体0」

「身体0」とは20分未満の身体介護のことです。排泄介助・起床介助・就寝介助・服薬介助・身体整容・更衣介助など、所要時間の20分間で行えるサービスが提供されます。

身体0はさらに「身体01」「身体02」に分類されます。

  • 身体01…2時間ルールが適用される
  • 身体02…2時間ルールが適用されない

この2つのサービスの違いは、2時間ルールが適用されるかされないかです。身体02は頻回の訪問が可能な20分未満の身体介護であり、2時間ルールが適用されません。

通院等乗降介助

通院等乗降介助とは、通院等のために訪問介護員等が運転する車両への乗車・降車の介助を行い、受診等の手続き・移動等の介助を行うサービスです。このサービスは、計画的に時間の間隔を設けることが難しいため、2時間ルールの対象外です。例えば、院内でかかった時間が2時間未満であっても、往復のサービスを合算せず、片道ごとに97単位が算定できます。

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訪問介護での2時間ルールの事例

ここからは具体例をみていきましょう。

【2時間ルールが適用されない】それぞれ算定できる

提供時間サービス内容単位数
1回目9:30〜10:00清拭・排泄介助387単位それぞれ算定できるので合計で774単位
2回目12:30〜13:00食事介助387単位

1回目のサービス終了が10:00で2回目のサービスが12:30スタートなので2時間30分間隔が空いています。この事例の場合はそれぞれの単位数が算定可能です。

【2時間ルールが適用される】1回のサービスとみなす

提供時間サービス内容単位数
1回目10:30〜11:00清拭・排泄介助合算して1時間以上1.5時間未満の567単位を算定
2回目12:30〜13:00食事介助

1回目のサービス終了が11:00で2回目のサービスが12:30スタートなので、間隔は1時間30分です。この事例の場合は合算されるため、30分+30分で1時間のサービスとみなします。

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2時間ルールのメリット・デメリット

2時間ルールは国が定めたルールなので適用するしかありませんが、事業者にとってはメリットに感じる点とデメリットに感じる点が生じます。

2時間ルールのメリット

訪問介護はご利用者に必要性のある適切な介護サービスを提供しなければなりません。2時間ルールが設けられたことで一つひとつのサービスを明確にし、ご利用者やご家族とのサービスとの認識のずれを防ぐことができます。

保険者側の視点では、短い提供時間の介護サービスを繰り返し算定することにより、請求料金を高く請求するという、不適切な受給を防止することにつながります。

2時間ルールのデメリット

2時間ルールが適用されることで、1回目と2回目に同等のサービスを提供しているにも関わらず報酬が少なくなってしまうのがデメリットです。ヘルパーに支払う賃金は、2時間ルールに引っかかったからといって減額する訳にはいきません。

そのため、事業者側としてはできる限りサービスの間隔を2時間以上空けて提供できるようにスケジュールを組み立てています。しかし、ご利用者やヘルパーの予定によっては間隔を空けるのが困難なときもあるためスケジュール組みに苦労するケースもあります。前述の通り、他事業所がサービスに入っている場合にも2時間ルールの対象になるため、突発的な変更があった場合などにもうまく調節しなければなりません。

また、頻繁な訪問が必要になった方に対しても、2時間ルールに引っかからないようにスケジュールを立てようとすると少し大変です。例外が適用されるケースもありますが、それぞれには算定のルールが定められているので、ケアマネジャーと相談しながらプランを検討していく必要があります。

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ヘルパーにとって2時間ルールの理解は大事!

今回の記事では訪問介護の2時間ルールについて解説しました。2時間ルールは適切な介護報酬算定のために定められたルールです。プロとして介護保険上のルールをしっかりと把握しておくことが大切です。

一つひとつのサービスの必要性を理解することで、質の高いサービスが提供できるようにしましょう。

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