防災備蓄収納プランナーとは?資格の概要や日頃の備えについて解説

#介護の資格#介護の防災

自然災害の多い日本では、いつ大災害に私たちの生活が脅かされるかわかりません。これまでの災害経験から、もしものための防災備蓄をしっかりと準備している方も増えているでしょう。

介護施設においては、2024年4月からBCPの策定が義務化されました。BCPとはBisiness Comtinuity Planの略称で、災害などの緊急事態における、企業や団体の業務継続計画のことをいいます。災害が起きたときにご利用者の命を守り、業務を中断させず早期復旧させるための計画を立てておくことが求められています。

国をあげて防災意識が高まる中、施設や事業所においても十分な災害備蓄品を備えておくことが不可欠です。防災の備えに関する知識を高めたい方も増えており、より専門的な知識とスキルが身につく「防災備蓄収納プランナー」の資格も注目されはじめています。

今回の記事では、防災備蓄収納プランナーの資格について解説します。介護の仕事にも活かせる資格として、ぜひ概要を知ってみてください。

スポンサーリンク

防災備蓄収納プランナーとは?

防災備蓄収納プランナーとは、一般社団法人防災備蓄収納プランナー協会が認定する、防災備蓄のノウハウをマスターするための資格です。防災備蓄の知識や、その収納について学び、家庭の防災に活かすことができます。また同協会では、家庭のみならず職場の災害備蓄について知識を深める「職場備蓄管理者」の認定資格も別に用意されています。

これまで発生した大規模自然災害を教訓に、家庭でも企業でも災害に対する備えに意識が高まっていますが、ひとたび災害が起きなければ備えがおろそかになりがちです。

資格取得により防災備蓄について正しく理解することで、いつでも家庭や職場などに役立てることができます。

参考:一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会 (https://bichiku-shunou.or.jp/)

防災備蓄収納プランナーの資格には段階があり、徐々にレベルアップしていくことが可能です。

主に、家庭での防災備蓄に役立てることができる資格は、段階的に以下の資格があります。

  • 防災備蓄収納2級プランナー
  • 防災備蓄収納1級プランナー
  • 2級認定講師
  • 防災備蓄収納マスタープランナー

それぞれについて詳しくみていきましょう!

防災備蓄収納2級プランナー

防災備蓄収納2級プランナーは、必要な防災備蓄品についてや、防災備蓄品の収納方法などを学びます。防災備蓄収納プランナーのホームページによると、「なにを」「どれくらい」「どうしまう」かを解決するとのことです。

災害備蓄品は必要なものを適切な数だけ準備しておくだけでなく、すぐ使えなければ意味がありません。防災備蓄収納2級プランナーでは、いざというときに家庭や職場で役立つスキルが習得できます。

資格取得にかかる費用は24,090円(税込)です。この費用には受講料と認定料、テキスト代が含まれています。1日5時間の受講で資格が取得でき、試験などもありません。

また、会場へ行くのが難しい場合はzoomを使用したWEB版の受講も可能です。オンラインで受講できますが、流れてくる動画を聞くだけではありません。会場に行った参加者と同じように講義を受ける形で学べます。受講にかかる費用なども会場で参加する場合と同じです。会場に行っての受講が難しい方は、WEB版の受講を検討してみるのも一つです。

参考:一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会「防災備蓄収納2級プランナー認定資格講座」(https://bichiku-shunou.or.jp/qualification/qualification-2kyuu/)

参考:一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会「防災備蓄収納2級プランナー認定資格講座(WEB版)」(https://bichiku-shunou.or.jp/qualification/qualification-2kyuuweb/)

防災備蓄収納1級プランナー

防災備蓄収納1級プランナーを取得すると、防災備蓄収納の基礎知識をもとに他の方にアドバイスができるようになります。防災備蓄収納2級プランナーを取得していない方でも受講可能ですが、基礎知識を学んでから1級を受講することがおすすめされています。

資格取得には、2日間の講座受講に加え、課題提出と試験合格が必要です。受講にかかる費用は、テキスト代や受験料などすべて含めて67,540円(税込)です。資格取得後の更新の必要はありません。

家庭の防災備蓄に関する知識を深めた方はもちろん、防災備蓄プランナーとして仕事をしたり、住環境に関わる仕事をされている方は資格を仕事に活かすことができます。

介護事業所で働く方も、より仕事に役立てたい方、アドバイスできるスキルを磨きたい方は、防災備蓄収納1級プランナーの取得を検討してみると良いでしょう。

参考:一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会「防災備蓄収納1級プランナー認定資格講座」(https://bichiku-shunou.or.jp/qualification/qualification-1kyuu/)

2級認定講師

防災備蓄収納2級プランナーと防災備蓄収納1級プランナーの両方を取得した方は、2級認定資格講座の講師になるための講座が受けられます。2日間の講座受講と課題提出、試験合格により認定講師が目指せます。受講料金はテキスト代、受験料などすべて含めて92,400円。講師として活躍するのはもちろん、コンサルティング力も高められます。

後述する防災備蓄収納マスタープランナーを受講した方は、この講座を受講する必要はありません。防災備蓄収納に関する知識を極めたい方は、防災備蓄収納マスタープランナーの取得と比較し、今後のキャリアプランと併せてどちらを受講するかを検討すると良いでしょう。

参考:一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会「【防災備蓄収納2級プランナー認定講師】資格講座」(https://bichiku-shunou.or.jp/qualification/qualification-2koushi/)

防災備蓄収納マスタープランナー

防災備蓄収納マスタープランナーは、協会が認定するプロとして認定資格講座の開催や講演活動など幅広く活躍できる資格です。

資格取得にかかる日数は5日間で、講座受講のほか課題提出と試験合格が必須です。かかる費用はすべて合わせて258,500円(税込)で、試験の再受験が必要になった場合には、別途11,000円が必要になります。

防災備蓄収納のスペシャリストを目指したい方は、最上位の資格である防災備蓄収納マスタープランナーを目指すことになります。

参考:一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会「【防災備蓄収納マスタープランナー】認定資格講座」(https://bichiku-shunou.or.jp/qualification/qualification-master/)

スポンサーリンク

防災グッズの用意・収納で困ること

大規模自然災害や新型コロナウイルス大流行などを経験し、各家庭や職場での防災意識が高まったため、防災グッズを準備しはじめている方も多いでしょう。備えているつもりでも、その備蓄が実際に災害が起きたときに十分なのかは不明です。

災害の備えに関して困ることには以下のようなことが考えられます。

  • 何を備蓄しておくべきか
  • どれくらいの数量必要なのか
  • どこに収納しておいたらいいのか
  • 賞味期限や使用期限などの管理
  • そのうちやろうと思ってなかなかできない

災害備蓄を用意しておくことは大切だと理解していても、実際に災害を経験してみなければ分からないことがたくさんあります。なかなか準備が進まない方や方法がわからない方、準備はしたけれど管理が行き届いていなくて使用期限が切れてしまっている方など、万全な備えができていない方も多いのかもしれません。

スポンサーリンク

防災備蓄収納プランナーにできること

防災備蓄収納プランナーの資格を取得することでできるのは、必要な防災備蓄品の割り出し方や、保管するための収納づくり、ストック管理の仕組みなどです。上位資格になれば、他の方にアドバイスしたり、講義を開催したり自らが先導役として活躍することができます。

災害備蓄品は用意しておけば良いものではなく、災害時にすぐに活かせなければ意味がありません。また、収納方法が悪ければ落下の危険性も考えられます。資格取得により、プラスアルファの考え方や備蓄収納になかなか取り組めない方への提案やサポートなどが行えるようになります。

介護職の方であれば、ご利用者に配慮した災害への備えを検討する上で、資格取得が役立つでしょう。

スポンサーリンク

いつ来るか分からない災害に備えて資格の取得を

災害に対する備えが大切なことは誰もが理解していることです。しかし、どこかの地域で災害が起きたことをニュースで見たときに、その重要性に改めて気付かされ、重い腰を上げて準備をし始めたり備蓄品の期限をチェックしたりする方もいるかもしれません。人はどうしても、平穏な日々が続けば忘れてしまいます。そのため、常に防災に対する意識を高め、日頃から備えておくことが重要です。

特に介護施設や事業所においては、災害弱者と呼ばれる高齢者を安全に避難させ、緊急時も継続してその業務を遂行しなければなりません。企業のBCP策定が必要になった今、介護職においても防災備蓄品の収納に関する資格は有用性があるといえます。

防災対策について学びを深め、スキルアップしたい方は、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

記事を探す

記事を探す

CLOSE

すべての記事

#タグから探す人気のタグ

カテゴリで探すカテゴリから探す

すべての記事

#タグから探すすべてのタグ

もっと表示 ▾

カテゴリから探すカテゴリから探す

人気の記事人気の記事

介護を学ぶ