介護施設での「長寿祝い」はどう盛り上げる?還暦から百寿まで長寿祝いを解説
長生きの節目をお祝いする「長寿祝い」。
介護施設でのお祝いを企画する際、こんな疑問を抱えていませんか?
「何歳のときお祝いすればよいの?」
「どんなプレゼントが喜ばれる?」
「お祝いの盛り上げ方が知りたい」
この記事では長寿祝いについて、プレゼントの選び方や施設イベントの盛り上げ方と一緒に解説しています。
記事の内容を参考に、利用者の思い出に残るお祝いを成功させましょう。
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目次
「長寿祝い」とその重要性
「長寿祝い」は、人生の先輩であるご高齢の方の、人生の区切りを祝うことです。
本来は数え年のタイミングで祝うものでしたが、最近は満年齢を迎えたお誕生日に祝うことも増えてきました。
施設の利用者のなかには、認知症や心身の疾患で外出が難しく、ご家族との関係が希薄になりがちな方が数多くいます。
そのような方々に「暮らしにハリをもってもらう」「家族とのつながりを感じてもらう」といったことを目的に掲げ、お祝いを重視する施設が多いです。
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代表的な長寿祝いとイメージカラー
多くの種類がある長寿祝い。
それぞれにイメージカラーが設定されています。
代表的なお祝いとイメージカラーを以下にまとめたので、ひとつずつ見ていきましょう。
還暦
満60歳(数え年で61歳)をお祝いする還暦祝い。
生まれた年の干支に還ることから還暦という名が付けられました。
イメージカラーは赤。赤子に戻り再スタートするという意味をもたせて「赤いちゃんちゃんこ」を送る風習があります。
現在の還暦は通過点の意味合いも大きいため、ちゃんちゃんこではなく赤にまつわる贈り物をするのがよいでしょう。
古希
古希は70歳のお祝いのこと。
杜甫が読んだ「人生七十古来稀なり」の詩が由来です。
気品が感じられる紫がイメージカラー。敬意を表する上品な贈り物が喜ばれます。
喜寿
77歳をお祝いする喜寿祝い。
「喜」の文字を草書体で書くと「七十七」と読めることから、その名がつけられました。
古希と同じく、紫色がイメージカラーです。
傘寿
傘寿は、80歳の節目をお祝いします。
傘の略字「仐」が八と十を重ねたように見えるのが名前の由来です。
紫や黄色がイメージカラー。古希、喜寿と紫色が続いているので、プレゼントを渡す際は黄色で気分を変えてあげると喜ばれるでしょう。
米寿
88歳の高齢者を祝う米寿。
名前の由来は「米」の字を分解すると八十八と読めることから。
お祝いのイメージカラーは、きらびやかな黄色や金色です。
卒寿
卒寿でお祝いされるのは90歳の方。
卒の略字「卆」が九十に見えることから、この名が付けられました。
イメージカラーは白と紫。どちらも気品があり高貴な印象の色なので、卒寿をお祝いするのにピッタリです。
白寿
白寿は99歳の節目を迎えた方の長寿祝い。
百から一を引くと「白」になるのが由来です。
その名前にちなんで、イメージカラーは白色。
紀寿・百寿
100歳の節目を祝う紀寿・百寿。
紀寿は、1世紀が100年であることから、百寿は文字どおり100歳であることから、これらの名が付けられました。
清潔感のある白がイメージカラー。100年頑張った高齢者を盛大にお祝いしましょう。
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長寿祝いのプレゼント
心のこもったプレゼントを贈り、素敵な長寿祝いにしましょう。
ここでは、贈ると喜ばれるものや、逆に贈らないほうがよいものを紹介します。
プレゼントを選ぶポイント
施設でのお祝いでプレゼントを選ぶ際は、安全に注意しながら、喜んでもらえるものを選びましょう。
例えば、時計やタオル、メガネケースといったアイテムは、室内で安全に使えます。
長寿祝いのテーマカラーに合わせるなど、デザインにこだわったプレゼントを贈ってみてはいかがでしょうか。
喜ばれるもの
介護施設で開かれる普段のお祝いでは、施設で決めたプレゼントを配ることが多いです。
そのため、特別なお祝いである長寿祝いでは、一人ひとりの希望を汲み取ったプレゼントが好ましいでしょう。
可能な範囲で利用者がほしいものを聞いてみるのがおすすめです。
また、シルクのパジャマやクッションなど、体をいたわるアイテムは実用的で喜んでもらえます。
贈らないほうがよいもの
ほかの利用者の迷惑になりそうなものは、贈るのを避けましょう。
最近はアロマなどを贈り物に選ぶ方も多いですが、すべての利用者が好きな香りとは限りません。
自分で世話ができない人には、生花や盆栽といった手入れが必要なものも避けたほうが無難でしょう。
また、長寿祝いはイキイキとした高齢者を祝う意味合いがあるため「老い」を感じさせるプレゼントは避けられています。
老眼鏡や杖、補聴器などのアイテムは、別の機会にプレゼントしましょう。
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介護施設で長寿祝いを行う際のポイント
長寿祝いはご高齢の方々にとって大切なもの。
普段とは違う雰囲気づくりに努め、特別感を味わってもらいましょう。
祝われる方に衣装を着てもらうだけでも、特別な雰囲気を演出できます。
長寿祝いごとのテーマカラーを参考に、衣装や装飾を用意しましょう。
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感動する長寿祝いを行うためには?
施設でのお祝いを華やかなものにするためのポイントを以下にまとめました。
順番に見ていきましょう。
施設内に飾り付けを施す
お祝いの会場になる食堂や多目的室を華やかに飾り付けることで、普段とは違った雰囲気を演出できます。
装飾の色は、金や銀といったきらびやかな色や、長寿祝いごとのテーマカラーを用いるとよいでしょう。
飾り付けを手作りで一から準備するのは大変なので、市販の装飾品などをうまく利用しましょう。
利用者の趣味・趣向を把握する
お祝いする利用者の方が好きなものを知っておくのも、長寿祝いを成功させるきっかけとなります。
好きな音楽をかける、好きなものをプレゼントするなど、その人に合わせた演出で喜んでもらいましょう。
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雰囲気づくりの工夫点
施設でのお祝いをより感動的なものにするために、工夫できるポイントを紹介します。
家族に協力してもらう
基本的に施設でのお祝いは、職員と利用者だけで行われます。
そこで、家族からの協力を得て演出を工夫することで、より感動的な雰囲気づくりができるでしょう。
直接の参加が難しくても、息子・娘からのお手紙や孫からのビデオレターなど、家族の存在を感じられる方法はあります。
参加できる場合は、直接プレゼントを渡してもらうなどをしてもらっても、利用者に喜んでもらえるでしょう。
ほかの利用者とも協力する
小規模な施設の場合、利用者全員と協力しサプライズでお祝いするのもよいでしょう。
また、大きな施設でサプライズでの開催が難しい場合も、仲良しの利用者からプレゼントを渡してもらったり、お祝いの言葉を読んでもらったりと、さまざまな工夫ができます。
特別なお食事を用意する
普段施設で提供しているお食事は、栄養バランスに配慮したヘルシーなメニューが多いです。
お祝いの日はお寿司やうなぎといった、おめでたい雰囲気の豪華なメニューを用意すると喜んでもらえます。
また、お祝いする利用者の大好物をあらかじめ確認しておき、当日に用意するのもよいでしょう。
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アレンジ力で心に残るお祝いを
利用者に喜んでもらえる長寿祝いについて解説しました。
「趣味趣向に合ったプレゼントを選ぶ」「感動的な雰囲気のイベントを開催する」など、利用者に喜んでもらえる工夫をするのが大切です。
人生の大先輩である利用者の方々をリスペクトしながら、長寿祝いを楽しんでもらいましょう。
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