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デイケア(通所リハビリテーション)とデイサービスの違いとは?保険の違いも解説!

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リハビリではどんなことをするの?

デイケアとは、通所リハビリテーションとも言い、要介護高齢者を対象にリハビリを行う介護保険サービスです。

デイケアは医療機関や介護老人保健施設、介護医療院などで行われ、医師の指示に基づいて看護師や理学療法士、作業療法士などの専門職がリハビリを行います。

また、デイケアは「デイサービス」と間違われることも多いですが、デイケアはデイサービスよりも、専門職によるリハビリに特化しているのが特徴です。

リハビリだけでなく、医療体制も整っているデイケアでは、胃ろうや痰吸引などの医療的ケアを必要とする方も多く利用されます。

デイケアのサービス内容は?

デイケアでは、6~8時間程度の「1日型」の利用が一般的です。
しかし、利用者の希望時間によって、1〜2時間程度の短時間で行う場合もあります。

デイケアで提供される具体的なサービス内容は以下の通りです。

  • 送迎
  • リハビリテーション(運動機能訓練、栄養改善指導、口腔機能訓練など)
  • 体操、レクリエーション
  • 入浴、排泄介助
  • 昼食
  • 住宅改修、福祉用具の提案
  • 看護師による健康チェック

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「医療」でのリハビリと「介護」でのリハビリの違い

「医療リハビリ」と「介護リハビリ」の大きな違いは、適用される保険制度の違いです。
リハビリを受ける際には、「医療保険」と「介護保険」の2つが適用されます。

医療保険 対象者:年齢問わず、国民全員
医療費の一部が負担され、利用者が実際に払う医療費は1〜3割です。
介護保険 対象者:①40歳以上65歳未満の人で、特定の病気がある人    
②65歳以上で、要介護・要支援認定を受けた人

利用者の所得や介護の必要状況に応じて受けられる介護サービスや金額が異なります。利用者が実際に払う介護費は1〜3割です。

医療保険を使うリハビリは「医療リハビリ」、介護保険を使うリハビリは「介護リハビリ」と呼ばれます。

「医療リハビリ」と「介護リハビリ」では、リハビリを行う場所やリハビリの内容・目的などが異なります。また、医療保険と介護保険の併用はできません。

介護保険は40歳以上が加入対象で、医療保険と介護保険の両方の加入者もいます。その場合は、介護保険の適用が優先されます。

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どんな人がリハビリを受ける?

リハビリを必要とする人には、「急性期」「回復期」「生活期」の3つのリハビリテーションステップの人がいます。

・急性期リハビリテーション

急性期リハビリを必要とする人は、怪我や病気を発症してから約2、3週間程度の人です。

怪我や病気の治療や安静を最優先しながら、無理のない範囲でのリハビリを行います。病院内で行い、体力低下の防止や病状の回復を図ります。

・回復期リハビリテーション

回復期リハビリを必要とする人は、病気や怪我を発症してから約1~4ヶ月程度の人です。

回復期のリハビリ病棟で行い、身体機能の回復や、退院・在宅復帰を目指します。

・生活期リハビリテーション

生活期リハビリを必要とする人は、病気や怪我を発症してから約4~6ヶ月以降の人です。

介護施設や自宅で行われ、生活で必要な身体機能の維持を図ります。

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介護でのリハビリはどこで受けられる?

「介護リハビリ」と「医療リハビリ」では、リハビリを利用できる場所やリハビリの内容が異なります。

介護保険でのリハビリは「施設や家」が基本

介護保険を利用した「介護リハビリ」は日数制限がなく、介護施設や自宅で受けられます。

  • 通所リハビリ:デイケアと呼ばれ、病院や介護老人保健施設に通ってリハビリを行う
  • 訪問リハビリ:主治医の判断に基づいて、自宅でリハビリを行う

上記2つの方法でリハビリを行い、訪問リハビリは通所が難しい人が対象です。

また、介護リハビリは日数制限なく利用できますが、利用対象者の制限があります。介護保険の対象者であることや、要介護・要支援認定が必要です。
40歳未満の人は対象外で、急性期・回復期リハビリには対応していません。
要介護・要支援認定を受けた高齢者を対象に、身体機能の維持、向上を図ります。

医療保険でのリハビリは「病院」が基本

医療保険を利用した「医療リハビリ」は日数制限があり、病院で受けられます。

一定の基準を満たし、認可を受けた医療機関が、個人の病気や怪我、障害の種類に合わせたリハビリを行います。

急性期・回復期リハビリに対応しており、病気や怪我の治療や訓練に特化した内容です。

また、医療リハビリでは脳卒中などの脳血管障害は150日、高次脳機能障害は180日という日数制限が設けられているため、長期継続での利用ができません。

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デイケアとデイサービスの違いは?

デイケアとデイサービス(通所介護)はよく似ており、間違われやすいです。

デイケアでは、デイサービスで行われる入浴や食事、レクリエーションに加え、専門職によるリハビリが提供されるのが大きな特徴です。

デイケアは、病院を退院したばかりでリハビリを継続したい人や、胃ろう・痰吸引などの医療的ケアが必要な方に向いています。

デイケアとデイサービスのどちらを利用するか迷った時は、まずデイケアを利用し、身体の機能が回復したらデイサービスに移行することもオススメです。

デイケアの利用方法は?

デイケアを利用する際には、以下の方法で利用に必要な手続きを行いましょう。

①要支援・要介護認定の申請を行う

介護保険を使ってデイケアを利用する場合、要介護・要支援認定が必要です。

まずは市区町村の役所へ問い合わせ、介護認定の申請を行いましょう。

申請から約1ヶ月後、認定結果が記載された介護保険証が届きます。

認定結果が「要介護」または「要支援」の場合、地域包括支援センターへ相談をし、どのデイケアを利用するか、ケアマネと相談の上決定します。

②医師の診断書を用意する

デイケアの利用では、主治医の「診療情報提供書」または「健康診断書」が必要です。

主治医に作成してもらい、それらの書類を利用するデイケアへ提出しましょう。

デイケアによっては、これらの書類の提出が不要な場合もあります。

担当のケアマネやデイケアスタッフに確認してから用意しましょう。

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介護リハビリの目的・目標

「介護リハビリ」と「医療リハビリ」では、リハビリの目的・目標も異なります。

それは、「医療」と「介護」の視点の違いにより、目的の視点も異なるからです。

「介護リハビリ」では日常生活の自立を目指す

「介護リハビリ」では、身体機能の向上により、日常生活全般の質の向上が目標です。

介護施設や自宅でリハビリを行い、日常生活動作の改善を目指します。

医師や看護師、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ専門職が連携を行い、個々の利用者に応じたリハビリを提供します。

「医療リハビリ」では身体機能の回復を目指す

「医療リハビリ」では、病気や怪我の治療・回復が目標です。

患者が入院・通院を行う病院でリハビリを行い、治療と並行して身体機能回復を図ります。

医師や看護師、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ専門職が中心となり、薬剤師や栄養士、医療ソーシャルワーカー、公認心理士など、多職種での連携を行います。

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介護リハビリの設定期間

リハビリの設定期間は、「介護リハビリ」と「医療リハビリ」で異なります。

「医療リハビリ」では、リハビリを受ける期間に日数制限あり、「介護リハビリ」では、リハビリを受ける期間に日数制限がありません。

医療リハビリの場合、病気や怪我の種類ごとにリハビリが分類され、それぞれ受けられる日数が決められています。

医療保険で受けられるリハビリは、「急性期」から「回復期」の期間です。
決められた期間内のみ行われるため、長期継続が難しいとされています。

そのため、症状が安定した「生活期」になると、介護リハビリへの移行がオススメです。介護リハビリでは、日数制限なく、長期的にリハビリが受けられます。
日常生活動作や自宅への復帰に不安がある場合でも、リハビリの継続が可能です。

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高齢者個々の目標に沿った、適切なリハビリを

リハビリは使用する保険により、受けられるサービス内容が異なります。
医療保険と介護保険、それぞれの制度で受けられるリハビリの内容を把握しましょう。

また、保険内で希望するリハビリが受けられない場合、実費でリハビリを受けるという選択肢もあります。

自分に合ったリハビリを受けるために、適切な保険制度の選択をすることが大切です。

また、リハビリでは「急性期」「回復期」「生活期」の3つがあり、自分の状態に合わせてリハビリや使用する保険を選べます。

急性期・回復期では医療リハビリ、生活期では介護リハビリと、移行することも可能です。

日数制限のある医療保険から、日数制限なしで利用できる介護保険へのスムーズな移行で、それぞれの身体状況や時期に合わせたリハビリを受けることができます。

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