介護の現場で耳にする「ICT」とは?システムの種類や介護現場への影響を、導入事例とともに解説

#介護の知識

「ICTってなに?」「どんな場面で役に立つの?」「導入によってなにが変わる?」

国も導入を勧めている介護現場のICT。実際はどのようなものなのか、なかなかイメージが湧かないのではないでしょうか?

介護現場におけるICTとは、人材不足の解消やサービス向上を支えるテクノロジーです。

今回はICTについて、導入事例を交えながら解説していきます。どのようなシステムなのか正しく理解し、環境改善に役立てましょう。

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介護の現場に情報通信技術を!活用され始めている「ICT」とは

ICTとは「Information and Communication Technology」の略称。日本語で「情報通信技術」を意味します。

インターネットなどの通信技術を用いて、デジタル化された情報を共有するテクノロジーです。介護の現場では、スタッフ同士の連携や高齢者の介護記録をよりスムーズに行うために、ICTの導入が進んでいます。

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なぜ介護の現場にICTを導入するようになったのか

介護の現場では人材不足が問題視されており、足りない人手を補うために政府がICTの導入を推進しています。日本は現在、65歳以上の高齢者が総人口の28.8%を占める高齢社会です。

また、団塊の世代が75歳以上になる「2025年問題」も大きな課題に。このような背景から、ICT導入による介護現場での負担軽減が注目されています。

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ICTを活用するメリット

介護の現場にICTを導入した場合、以下のようなメリットがあります。

  • 事務作業の効率化
  • 連携の負担軽減
  • ケアの質向上

事務作業の効率化

介護記録の記載やケアプランの作成など、介護現場での事務作業は多岐に渡ります。

スマートフォンやタブレット、PCといった端末で記録をとれば、手書きよりも時間がかからないうえ、データの管理も楽に行えるでしょう。

連携の負担軽減

タブレットなどの電子端末を使うことで、どこにいても記録が可能になります。

訪問介護などの場合、高齢者の自宅から事業所に戻り介護記録や日報を残す必要がありますが、端末から情報を送ることで直帰が可能に。

また、インカムやスマートフォンの利用により、事業所内での連絡や情報共有もスムーズに行えるでしょう。

ケアの質向上

見守りセンサーを導入することで、介護職員が行う見回りの負担を軽減できます。それにより、日頃の介護サービスへ注力できるでしょう。

また、介護記録のデータを活用し、より適切な介護の提供が可能に。医療やリハビリ機関との連携もとりやすくなり、包括的なケアの質の向上が図れます。

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ICT導入のデメリット

導入によりさまざまなメリットを得られるICTですが、気をつけるべきポイントもあります。解消法とともに見ていきましょう。

  • マニュアルの整備や教育が必要
  • コストがかかる

マニュアルの整備や教育が必要

職員のなかには、タブレットやスマートフォンといった端末の操作に慣れていない人もいます。

とくに、端末にあまり馴染みのない高齢の職員は、ICT導入に対して抵抗を示すこともあるでしょう。

若い職員や詳しい職員で協力して、誰が見ても分かりやすいマニュアルの整備や、操作方法の教育に取り組みましょう。

コストがかかる

ICT機器の導入にはコストがかかります。なかには高額な機器や端末も多く、費用がかさんでしまうおそれも。対策としては、補助金・助成金の利用が考えられるでしょう。

都道府県や自治体では、ICT導入を進める事業所に対して支援事業を実施しています。補助金を利用し、少ないコストでICTを整備しましょう。

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連絡・連携の効率化につながった導入事例

職員間での連絡・連携の効率化を図れるシステムは数多くあります。導入事例をひとつずつ見ていきましょう。

  • チャットツール
  • タブレット
  • インカム

チャットツール

チャットツールの導入により、職員の負担軽減・連携の効率化を図れた事例です。「サービス責任者とヘルパー間での電話時間」「連携内容の正確性」が事業所の課題でした。1日2時間あったサービス責任者の電話時間が、ツールの導入後は従来の半分に。

また、チャットに報告を残すことで高齢者の状況を正確に伝えられるほか、直行直帰のヘルパーでも事業所との連携がとりやすくなりました。(参考:Chatwork 公式HP

タブレット

タブレットの導入により、業務効率が上がった事例を紹介します。

通信機器として導入しやすいタブレットですが、メッセージのやりとり以外にもさまざまな使い方が。

「カメラ機能を使い、理学療法士からの指示を動画で確認する」「高齢者の状態を写真に残すことで、看護師による適切なケアにつなげる」など、サービス向上につながる多くのメリットがありました。

また、娯楽として動画や音楽を楽しむ使い方もでき、高齢者と職員の間でのコミュニケーションを円滑にする効果もあります。(参考:国際福祉機器展 公式HP

インカム

職員の所在確認や連携不足が課題であった施設で、インカムを導入した事例です。離れていてもすぐ連絡がとれるため、居室に入ったスタッフの所在がすぐにわかります。

また、入居者の前で業務上の会話をすることが減り、プライバシー保護の観点でもメリットがあります。(参考:国際福祉機器展 公式HP

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サービス内容記録の導入事例

介護記録やケアプラン作成など、ICT導入による事務作業の負担軽減も図れます。手書きだった介護記録をソフトでの運用に切り替えることで、1日あたりの記録時間を2時間以上短縮することに成功。

空いた時間でほかの業務に注力できるため、高齢者へ提供するサービスの向上へとつながっています。

また、ケアマネジャーへの連携がとりやすい点もメリット。手書きの介護記録よりも内容がわかりやすいため、ケアマネジャーがより適切なケアプランを作成できるようになります。(参考:NDソフトウェア株式会社 公式HP)(参考:Care-wing 公式HP

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自宅にも導入できるICTによる高齢者見守りサービス

自宅に導入できるICTとして、見守りシステムがあります。

介護の見守りシステムとは、ベッドの近くなどにセンサーを設置して高齢者の動きを観測する仕組みのこと。異常を検知した場合、指定したスマートフォンへ即座に通知します。

高齢者の動きをより正確に感知できるモデルも開発されており、誤報を大幅に減らしてくれるでしょう。介護施設に見守りシステムを導入した事例では、介護職員による居室訪問の負担を大きく軽減しています。(参考:社会福祉法人 青森社会福祉振興団「ICT・介護ロボット活用による取り組み事例」

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介護現場にITを導入したい時に確認しておきたい「IT導入補助金」とは?

「IT導入補助金」とは、中小企業・個人事業主がITを導入する際に受けられる補助金のことです。中小企業庁からの支援を受けた「IT導入補助金事務局」が、事業所に対して補助金を給付します。ケアプラン作成管理やサービス計画書策定、見守りシステム導入などの費用の1/2、最大450万円を補助。介護事業の場合、常勤従業員が300人以上いる法人が給付対象となります。

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ICTの導入により変わりつつある介護の現場

ICTの導入によって、介護におけるさまざまな課題を解決できるでしょう。事務作業や職員同士の連絡など、さまざまな場面でICTは活用されています。

また、高齢化が進む日本においては、介護現場の人材不足も深刻な問題です。職員一人ひとりの負担を減らすことで、高齢者へのサービス向上につながります。

ICTを適切に導入し、よりよい介護環境の構築に取り組みましょう。

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