親に介護が必要になったらどうすればいい?兄弟トラブルや家庭崩壊の事例と対策を紹介

#介護の悩み

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もし親に介護が必要になったら

もし親に介護が必要になったら、誰が介護を行うのが一般的なのでしょうか。また、子供に親の介護義務はあるのでしょうか。ここからは、もし親に介護が必要になった時に知っておくと得する「介護の分担例」や「親の介護義務」についてご紹介します。

親の介護の分担例

親に介護が必要になった場合、皆さんは家族・兄弟・親族間でどのように分担しているのでしょうか。親に介護が必要になった時の家族・兄弟・親族間での分担例をいくつかご紹介します。

兄弟・姉妹での分担

例えば、介護が必要になった親に長男・次男・長女の3人の兄弟がいたとします。昔の風習では「親の介護は長男がするもの」と言われていましたが、兄弟が3人いるのであれば、3人が平等に役割分担をするのが最も望ましい状態です。誰が何をするのか決めておくことが最も大切です。

夫婦での分担

例えば、介護が必要になった親に娘がいて、娘が結婚をしている場合、娘の夫と協力して親の介護を行うのが望ましい状態です。しかし、介護を必要としているのは「娘の親」なので、介護保険の手続きや介護施設への入居など、娘が中心となって行います。

なお、親の金銭管理も娘が行うことが適切です。しかし、娘1人では「どうすればいいか分からない」と困った時に夫に相談したり、夫は解決策を探したりと協力する必要があります。また、必要に応じて手続きを代行したり、介護を手伝ったりすることも娘の夫には求められるでしょう。

「君の親なんだから、俺には関係ないだろ」という態度をとってしまうと、夫婦関係が破滅してしまいます。できないことや分からないことは夫婦で支え合って解決することが最も重要です。

孫や親族での分担

例えば、介護が必要になった親に息子がおり、息子夫婦が共働きで介護をするのが難しいというケースもあります。もしお孫さんが18歳以上であったり、おじやおばなど、頼れる親戚がいたりする場合は、お孫さんや親戚に分担をお願いします。

具体的に、誰が何をするのかを決めておき、担当する人一人ひとりに不満がないか確かめることが重要です。もし何かしらのトラブルにつながってしまった場合は、そのお孫さん、もしくは親戚と距離を置くようにしましょう。

1人での介護

例えば、介護が必要になった親に一人っ子の息子がいて、他に頼れる親戚がいないというケースもあります。その場合は。市区町村の役所にある介護保険課の窓口か、地域包括支援センターへの相談がオススメです。

1人での介護が難しい場合に利用できる介護サービスの紹介や、最適なアドバイスをしてもらうことができます。

親の介護は子供の「義務」なの?

そもそも、子供に親の介護義務はあるのでしょうか。「仕事を優先したい」「子育てを優先したい」などの理由で、親の介護を放棄することは法律上許されることなのでしょうか。

親の介護については「扶養・扶助義務」があり、以下のすべて人がその対象となります。

  • 介護を必要とする人の子供や孫(直系家族)
  • 介護を必要とする人の子供夫婦
  • 介護を必要とする人の子供兄弟

上記の人は、介護放棄をすることが法律上認められていません。

介護放棄は「ネグレクト」とも呼ばれ、高齢者虐待に該当します。そのため、介護放棄をすることで「保護責任者遺棄罪」という罪で、3ヵ月以上5年以下の懲役刑が科される可能性があります。

「親の介護」とは、実際に食事や入浴、排泄、着替えなどの介助をすることだけではありません。金銭管理を代行したり、必要な介護サービス・介護施設への入居につなげたりと、介護を必要とする方が必要な介護サービスを受けられるよう手配することも該当します。しかし、勝手に親の金銭を自分のことに使うことは、「横領罪」や「窃盗罪」になるため、絶対にしてはならない行為です。

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親の介護で起こる家族間でのトラブル事例

親に介護が必要になった時に起こる家族間でのトラブルには、どのようなものがあるのでしょうか。ここからは、親の介護でよく起こるとされているトラブル事例を3つご紹介します。

介護うつ

親の介護と仕事の両立がうまくできず、心に負担がかかることで、「介護うつ」を発症するケースはよくあることです。親の介護で精神を病んでしまって、仕事を辞めてしまう「介護離職」も後を絶ちません。

また、退職後は一気に収入がなくなってしまうため、経済的に困窮したり、うつ症状が悪化したりするなどの大きな問題に発展してしまいます。

虐待・介護放棄(ネグレクト)

親の介護に疲れてしまった子供が、親を虐待したり、親の介護を放棄したりするケースも多くあります。1人で介護の悩みを抱え込んだ末に、介護が必要になった親と無理心中をする「介護殺人」も増えているのです。

特に、虐待や介護放棄(ネグレクト)は個人宅で行われている限り、なかなか早期発見ができません。介護疲れを感じたら、無理せずに介護サービスを利用するようにしましょう。

兄弟同士・親戚同士のトラブル

「俺は仕事が忙しいんだ」「私には受験生の子供がいるのよ!」とそれぞれの家庭の事情を出し合い、親の介護を拒否し合うケースも少なくありません。一度親の介護で揉めたことをきっかけに、その後疎遠状態が続くことも多いようです。

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親の介護でトラブルが生じてしまう原因

親の介護でトラブルが生じてしまう原因は、ズバリ以下の3つです。

  • 病気やケガなど、親の介護は突然始まるから
  • それぞれの仕事や家庭があり、親の介護に割く時間がないから
  • 認知症対応や下の世話など、キツイと感じることが多いから

もし、親の介護がいつ頃始まると予測できるのであれば、兄弟や親戚、夫婦などで役割分担について話し合う時間が作れます。しかし、親の介護というのは、予告なく突然始まるものです。

また、認知症への対応や下の世話など、専門スキルがなければ対応が難しいケアが多いため、誰も引き受けたがらないのです。

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親の介護で生じたトラブルの解決方法

親の介護を巡ってトラブルが生じてしまったら、どうすればいいのでしょうか。ここからは、親の介護で生じるトラブルの解決方法を3つご紹介します。

家族間・親族間での話し合いを重ねる

いつまで揉めていても、親の介護問題は解決しません。誰がどのような役割分担を担うのか、また、主な介護者(キーパーソン)となる人は誰なのかについて、話し合って決めることが大切です。

一度で話が決まらない場合は、複数回話し合いの場を設けて、必ず全員が納得できる内容で話を決めるようにしましょう。

自治体の公的サービスを利用する

家族間・親族間での話し合いがまとまらない場合や、頼れる家族・親戚がいない場合は、自治体の公的サービスを利用することがオススメです。

軽度認知症の方を対象とした安否確認サービスや生活保護受給など、市区町村の役所へ便利なサービスが利用できるか、問い合わせてみてください。

介護サービスを利用する

介護保険制度を活用し、利用できる介護サービスは豊富にあります。

例えば、下記のようなサービスなどです。

  • 日中通いで利用できるデイサービス
  • 掃除や洗濯、買い物などの家事代行や介護ケアをしてもらえる訪問介護
  • 短期間入居できるショートステイ

また、親の要介護状態によっては、介護施設への入居を検討することもオススメです。介護施設に入居することで、家族介護者の負担が一気に軽減します。

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公的制度・介護サービスの利用がオススメ

介護に関する専門知識・専門技術がない家族介護者が、いきなり親の介護をすることになると、分からないことだらけで戸惑ってしまいます。

困った時は市区町村の役所にある介護保険課窓口か、地域包括支援センターへの相談がオススメです。介護を必要とする方に適した介護サービスを提案してもらえます。

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