介護士の給料は上がらない?平均年収をアップさせる方法とは

#介護職のお給料

「介護の仕事に興味があるけれど給料が低そう…」このようなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

日本の超高齢社会において介護士は需要があり、高齢者やそのご家族に感謝されるやりがいのある仕事です。

しかし、身体的にも精神的にもキツイ仕事と言われるのも事実。

その分報酬が見合わなければ仕事を続けていくのが難しいと考えるのも当然でしょう。

この記事では介護士の平均給料について解説します。

資格や勤務年数、施設の種別ごとの給料についても解説しますので、今後のキャリアの参考にしてください。

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介護職の平均給料は年齢・資格・経験ごとに違う?

介護職の給料は低いと言われますが、同じ職場でも年齢・資格・経験により変わります。違いを確認してみましょう。

年齢|男性では40代・女性では50代の給料が高い

介護職の年齢別の平均月収は以下の通りです。

男性女性
全世代335,460円306,590円
29歳以下297,240円287,400円
30~39歳340,130円305,860円
40~49歳355,700円310,510円
50~59歳332,670円315,760円
60歳以上286,900円292,710円
参考:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

男性では40〜49歳、女性では50〜59歳が年代の中で最も高収入を得ています。

全体的に40代、50代の方が給料が高く活躍している印象です。介護職は年齢と共に知識や経験を身につけると給料が上がってくることがわかります。これは、介護職で勤務する方の年代が40代を過ぎた方が多いのも要因の一つでしょう。

また、男女別に見て男性の方が女性より30,000円近く給料が多いこともわかります。

資格|資格手当で給料アップが期待できる

介護職員は資格を持っていなくても仕事に就けます。しかし、介護職にはいくつか資格があり、資格を取得することで給与アップが期待できます。

介護職で資格手当が期待できるのは以下の資格です。

  • 介護職員初任者研修
  • 実務者研修
  • 介護福祉士

特に、介護福祉士資格を取得した場合に手当をつけている事業所は多いため、資格取得を目指すのがおすすめです。介護福祉士資格を持っていれば基本給のベースアップも見込めます。

超高齢社会の中、介護職員は慢性的な人手不足に悩んでおり、介護福祉士の資格を持った職員の安定的な確保や介護の質の向上が望まれています。

施設や事業所にとって介護福祉士の資格を持った職員は非常に需要があり、給料アップのためには欠かせない資格です。

経験|役職をあげてキャリアアップ

介護職はもちろん経験を積むことで給料がアップします。

介護業界はスキルや経験が重視されるので、一つの職場で経験を積むことで介護リーダーやサービス提供責任者などの役職が与えられるチャンスもあるでしょう。役職が上がれば役職手当が付くため給料アップに繋がります。

また、介護事業所は介護スタッフのキャリアアップのための仕組みや環境を整備することで「介護職員処遇改善加算」を介護報酬として受け取れます。介護職員処遇改善加算の報酬額は介護職員の給与に反映されるため、取得している事業所は他の事業所よりも給料が高いことが期待できるでしょう。

介護職員処遇改善加算の取得条件として、介護スタッフの役職や給与を明確にしキャリアの仕組みをわかりやすくする、キャリアパス要件があります。キャリアパス要件をクリアしている事業所であれば、経験を積むことによりどれくらいの給料アップが見込めるかが把握できます。

介護職員処遇改善加算の取得状況を確認し、働きやすい環境で経験を積んで収入アップを目指すのも一つです。

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正社員介護職の平均給料・平均年収

常勤の正社員として介護職についた場合の月給を確認してみましょう。

厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇等調査結果」によると正社員介護職の平均給料は316,610円です。手取りで言うと約26万円になります。この平均給料を得ている平均年齢は44.7歳、平均勤続年数は8.7年です。

年収はボーナスの額などにより異なりますが、平均給料が32万円程度で、ボーナスが2ヶ月分支給される場合であれば448万円程度になります。

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パート介護職の平均給料・平均年収

パート・アルバイトなどの非常勤で介護職についた場合の基本時給は1,130円程度です。

施設形態別の時給は以下の通りです。

施設形態平均基本時給
全体1,130円
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)1,040円
介護老人保健施設1,030円
介護医療院1,020円
訪問介護事業所1,270円
通所介護事業所(デイサービス)1,020円
特定施設入居者生活介護事業所(有料老人ホーム・ケアハウスなど)1,060円
認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム)1,010円
参考:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

令和3年度の調査結果によると、パート介護職の時給は施設の形態により大きな差はありませんが、訪問介護事業所の時給が他の事業所に比べ200円以上高くなっています。

ただし、訪問介護のヘルパーには移動時間が発生します。スケジュールによっては無駄な空き時間が発生する場合もあり、トータルで考えると時給が安くなってしまいます。

また、安定的に働ける施設とは違い、サービスがなくなってしまえば仕事も無くなってしまうため、収入が保証されていない点も考慮しなくてはなりません。

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資格・勤務年数ごとの平均給料・平均年収

前述した通り、介護職は資格や勤務年数により手当や役職が付いたり昇給で給料がアップします。具体的な金額をみてみましょう。

保有資格による平均給与額の違い

介護職が保有できる資格による給料の違いは以下の通りです。

保有資格平均給与額
介護福祉士328,720円
実務者研修307,330円
初任者研修300,510円
資格なし271,260円
参考:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

介護職は資格なしでも勤務できる職場もありますが、上位資格である介護福祉士を取得すれば、57,000円程度給料がアップします。

勤続年数による平均給与額の違い

勤続年数による給料の違いは以下の通りです。

勤続年数平均給与額
1年277,350円
2年287,560円
3年299,970円
4年300,180円
5年309,610円
6年316,160円
7年312,680円
8年307,110円
9年314,140円
10年318,980円
15年339,230円
20年378,010円
参考:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

介護職として勤務を開始したあと3年目で23,000円程度、5年目で32,000円程度給料がアップしています。10年経過すると42,000円、20年経つと100,000円近くも給料がアップしているというデータがあります。勤続年数の長さによって給料アップは十分に期待できる職種と言えるでしょう。

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介護施設の種別ごとの平均給料・平均年収

介護職が働く職場にはさまざまな種類の介護施設があり、施設種別により給料も若干異なります。

施設形態平均給与額
全体316,610円
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)345,590円
介護老人保健施設338,390円
介護医療院307,550円
訪問介護事業所314,590円
通所介護事業所(デイサービス)278,180円
特定施設入居者生活介護事業所(有料老人ホーム・ケアハウスなど)319,760円
認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム)291,460円
参考:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

夜勤のある勤務形態の施設や、対応する利用者数が多い大規模な施設は比較的給料が高い傾向です。

デイサービスやグループホームなどの小規模な事業所は給与額が平均を下回ります。

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資格取得や雇用形態の変更で収入アップが目指せる

今回の記事では、介護士の給料について解説しました。

介護職は給料が低いと言われますが、勤務する施設や雇用形態によりさまざまです。また、勤続年数や資格など自分の努力により変えられる処遇もあります。

超高齢社会でますます需要が高まる仕事であり、政府の施策で処遇がさらに改善されていくことも期待できるでしょう。

介護職は求人も多く就職先には困りません。チャレンジを考えている方は、働きやすさ・業務内容・処遇などをしっかり確認し、自分に合う職場を探しましょう。

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