介護施設におすすめの防災グッズ10選|BCP策定の義務化に備えよう

#介護の知識#介護の防災

日本は自然災害のリスクが非常に高い国だというのは周知の事実です。

2024年1月1日には最大震度7の地震が石川県能登地方を襲い、多くの方が甚大な被害に遭われました。新年を祝い普段とは違う日常を過ごす元日に、想定外の災害が起きることを誰もが思い知らされたのではないでしょうか。

介護施設においては、2024年4月からBCPの策定が義務化されます。BCPとは地震などの自然災害だけでなく、火災・感染症・テロ・システム障害などあらゆる緊急事態でも業務が継続出来るようにする対策のことです。

今回の記事では、介護施設におすすめの防災グッズをご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

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介護施設で「防災対策」が重要な理由

介護施設には、加齢のため体が動かしにくい方や認知症で判断能力が低下している方など、有事の際に避難行動を取りにくい方が多く生活されています。施設で勤務している従業員の人数も限られるため、その場に応じた的確な判断を行い、迅速かつ安全に避難させなければなりません。

また、無事に避難できたあとの避難生活も大変です。充分な介護サービスの提供が困難になった場合には、健康被害や生命の危機も考えられます。

介護サービスはご利用者やご家族にとって必要不可欠なものです。介護サービスを中断させないためには、平常時に何を準備すれば良いか発生時にどのような行動をとれば良いのかを準備しておかなくてはなりません。

限られた物資と人員で避難や避難生活を行うためには日頃から災害への意識を高め、災害時の対策を周知徹底しておくことが大切です。

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介護施設の「BCP策定義務化」とは?

「BCP」とは「Bisiness Comtinuity Plan」の略で、日本語では「業務継続計画」と訳されます。自然災害や火災のほか、感染症・テロ・システム障害など大きな緊急事態が起きた際にも、事業を中断させること無く、またやむを得ず中断しても可能な限り早期復旧できるようにする業務継続計画のことです。ライフラインを守るためにも重要なもので、あらゆる企業において策定がもとめられています。

BCPの策定は義務ではありませんでしたが、厚生労働省は2024年4月から全ての介護施設や事業所に対してBCPの策定を義務付けました。これは、新型コロナウイルスの蔓延や大規模な自然災害が頻発していることが背景にあります。

自然災害の際のBCP、新型コロナウイルスなどの感染症におけるBCPは考え方が異なるため、それぞれに応じた計画を作成して準備しておかなければなりません。

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ネット購入できる介護施設の防災グッズ10選

介護施設で地震に備えて準備しておくべき非常用品には以下のようなものがあります。

飲料・食品飲料水・レトルト食品・乾パン・缶詰・インスタント食品・ドライフーズ・経管栄養剤・とろみ剤など
調理器具・食器鍋・卓上コンロ(燃料)・紙食器など
救急医薬品
消毒液・鎮痛剤・三角巾・ガーゼ・包帯・眼帯・綿棒・絆創膏・ウェットティッシュ・せっけん・はさみ・ピンセット・紙テープ・体温計など
衛生用品マスク・おむつ・生理用品・トイレットペーパー・下着・ビニール袋・新聞紙・使い捨て手袋
その他毛布・タオル・サバイバルシート・暖房器具・カイロ・懐中電灯・電池・ラジオ・小型テレビ・メガホン・マッチ・ロウソク・発電機・携帯電話用バッテリー・筆記用具・工具セット・ひも・簡易トイレ・車椅子・担架・ヘルメット・軍手・おんぶひもなど

介護施設には、一般家庭の備蓄品に加え、高齢者介護に必要なグッズも用意しておかなくてはなりません。また、ご利用者・従業員すべての人数分の準備が必要です。

ここからは、インターネットでも購入できる防災グッズをご紹介します。

1.担架

担架は災害発生直後に歩行が困難な高齢者を避難させる時に役立ちます。普段は歩行可能な方でも、災害時に建物が傾いていたり、物や瓦礫が散乱したりしている中で高齢者が移動するのは危険なため、さまざまな場面で役立つでしょう。

こちらの布製の担架は搬送する方の体をしっかり包み、2箇所のバンドで固定するので安全に移動できます。コンパクトに折りたためる担架が収納しやすく、持ち運びも簡単なので災害備蓄品としておすすめです。

12個のハンドルが付いているので、最大6名で搬送可能。グリップも持ち上げたときの負担を軽減する設計になっているので、救護者の手を傷めずにすみます。

2.毛布

災害用の毛布も人数分あると安心です。とくに冬場に避難を余儀なくされた場合、暖房のない中で寒さをしのがなければなりません。

こちらの災害用毛布は、1ケースずつ真空パックにはいっており、長期保管しても品質が劣化しないようになっています。災害備蓄用の毛布は、万が一火災にあっても燃え広がらず、保温性の高いものを選びましょう。

3.救急箱

災害時には救急箱も必要です。救急箱は、高齢者施設であれば普段から緊急対応用としてしっかり準備している施設も多いでしょう。

災害時でも持ち運びやすいような物に入れておき、すぐに取り出せる場所に設置しておくことが大切です。

4.介護用自動ラップトイレ

緊急時にとくに困るのがトイレの問題ではないでしょうか。こちらの介護用自動ラップトイレは、通常のポータブルトイレのようにも見えますが、水を使わず熱圧着により排泄物をラップして密閉するトイレです。水で流さないので、おしりふきやおむつなどの排泄ゴミも一緒に包んで処理できます。

しっかり密閉するので避難生活で心配な感染症予防対策にもなります。

5.歯磨きシート

災害時には水が使えないことがあるので、歯磨きシートがあると安心です。口腔ケア用のウエットシートも便利ですが、こちらの歯磨きシートは指サック型になっているので、指に装着して使用できます。厚手でしっかり水分を含んでいるので汚れが取りやすく、口腔内がスッキリします。

6.ドライシャンプー 

水がなければ髪の毛が洗えないので、ドライシャンプーも用意しておくと便利です。災害時だけでなく、体調不良時で入浴できないときにも活躍します。

7.からだふきシート

からだふきシートも入浴ができないときに便利なので用意しておくとよいでしょう。アクティの温めても使えるからだふきタオルは、個包装なので衛生的です。大判なので体が拭きやすく、電子レンジが使える状況であれば温めて使用することも可能です。

8.おむつ

高齢者施設であれば、おむつのストックは普段から当然かもしれません。災害用に多めに備蓄しておくようにしましょう。

9.大人用おしりふきシート

おしりふきも、厚手で水分を多く含んだタイプが使いやすいです。普段おしりふきシートを使っていない施設も、災害時用にストックしておくと安心です。

10.おむつが臭わない袋

災害時はごみ処理も困難なため、排泄処理後の臭いや感染症が心配です。おむつが臭わない袋に入れて処理すれば驚異の防臭力で臭い漏れを防ぎます。サイズや色も豊富で、LLサイズは大人用おむつが3個入るビッグサイズ。柔らか素材なのでおむつを入れたあとも結びやすく、簡単に汚物処理ができます。

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介護施設の防災グッズ活用方法

防災グッズは準備するだけでなく、有効活用することが大切です。ここからは防災グッズの活用方法について解説します。

防災グッズの使い方訓練しておく

防災グッズは用意するだけではいざというときに使用できません。防災訓練の際などに、災害グッズの使用方法をチェックしておきましょう。

とくに、担架やおんぶひもなどは実際に使用して訓練しておかなければ、災害時にスムーズに使用することができません。また、発電機・簡易トイレなど普段使うことのないグッズの使い方や、レトルト食品などの開封方法、調理方法などもしっかり把握しておかなければ緊急時に活用できないので確認しておくことが大切です。

また、災害備蓄品の設置場所をスタッフ全員で共有し把握しておく必要もあります。

必要量・期限を定期的に点検する

災害グッズは必要量や期限を定期的に点検しなければなりません。

災害備蓄品には水や食べ物などの賞味期限や、長期間保存できないため使用期限がある災害グッズもあります。期限が切れているものをチェックするとともに、備蓄品が劣化していないか状態をチェックしておきましょう。

また、ご利用者の人数や心身の状況により必要になる備蓄品の種類や量も変わります。災害備蓄品の全体的な点検も防災訓練の機会などを利用して、定期的に点検することが必要です。

不要になった防災グッズや備蓄品は寄付する

備蓄品の点検を行った際に、賞味期限が迫っている食品や不要になった災害グッズは、NPO団体などに寄付することができます。普段の生活で食べたり使用したりするなら良いですが、不要になったからといって捨ててしまわないようにしましょう。

世界には飢餓に苦しみ食料不安をかかえる人が数多くいます。本来食べられる食品を大量に廃棄することはあってはなりません。介護施設としてもSDGsに積極的に取り組み、不要になった災害グッズや備蓄品は寄付をして有効活用してもらいましょう。

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日頃からもしもの時に備えておくことが大切

今回の記事では、介護施設におすすめの防災グッズ10選をご紹介しました。今回ご紹介したグッズだけでなく、施設の実情に合わせた備えをしておくことが大切です。

また、介護施設においてBCP策定が義務化された今、もう一度災害対策や備蓄品などあらゆることを見直して、いつ起こるかわからない災害に対して日頃から気を引き締めておきましょう。

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