オムツ交換は1日何回?介護で大変なオムツ交換を便利グッズで楽にしよう

目次

負担が大きいオムツ交換を楽にするコツとは

在宅介護では、介護施設とは違い、介護に適した環境が整っていないケースも多いです。

介護用ベッドを置くスペースがなく、布団を使用しながら車椅子への移乗介助を行っている。

トイレ介助ができるものの、トイレが狭いためオムツ交換で対応している。

こういったケースも多く、環境によって、家族が介護に費やす労力も大きくなります。

また、介護を必要としている方の介護度が高くなると、家族の負担はさらに大きくなります。

数ある介護行為の中でも、特に苦労の多い介護行為について。

内閣府広報室が行った「介護で苦労したこと」のアンケート調査は以下の通りです。

「介護で苦労したこと」のアンケート調査結果

1位 トイレ介助やおむつ交換などの排泄介助

2位 身体洗浄や入浴見守りなどの入浴介助

3位 食事の準備、後片付けを含む食事介助

4位 ベッドと車椅子の間の移乗介助、椅子や便器、浴槽からの立ち上がり介助

5位 ベッド上での寝返りなどの体位交換介助

内閣府広報室が行ったアンケートによると、介護で1番苦労が多い介助として、「排泄介助」が

挙げられています。

自分でトイレに行ける人でも、トイレに行くまでやトイレ内で転倒するリスクもあります。

トイレまでの移動やトイレでの立ったり座ったりの動作を見守り、時には手助けも。

また、衣類の着脱などの動作が自分では難しく、介助が欠かせない人も多いです。

さらに、オムツ交換ではただオムツだけを交換するのではなく、汚染した衣類やシーツの取り換

え、肌の清拭や汚物の処理なども行います。

家族は手順の多い排泄介助を限られた環境内で1日に何度も行うことになります。

そのため、介護の中でも排泄介助は特に負担が大きいと言われているのです。

漏れを防ぐ!オムツの選び方

介護で特に大変な排泄介助の中で、さらに大変なのが「オムツからの漏れ」です。

オムツから排泄物が漏れることで、着替えやシーツ交換、洗濯の手間が増えてしまいます。

さらに、漏れに気づかずに放置状態が続くと、ただれや水泡、褥瘡などの重篤な皮膚疾患を

起こす根源にもなりかねません。

オムツからの漏れを防ぐには、以下のような点に注意してオムツ選びをしましょう。

①オムツのサイズが本人の体型に合っているか

オムツからの漏れを防ぐ上で1番大事なことは、体型に合ったオムツ選びです。

服や下着などを選ぶのと同じで、オムツを購入する際はまずサイズを確認しましょう。

身体よりも大きいサイズのオムツは隙間が生じて漏れやすい。

身体よりも小さいサイズは腹部を圧迫し、動きや呼吸がしづらくなる。

体型に合っていないオムツを選ぶことで、こういったトラブルを起こす要因にもなります。

介護用オムツには男性用、女性用、男女兼用があり、S~LLの中からサイズを選べます。

また、「うす型」や「長時間用」など、状況に応じて使い分けることもオススメです。

②漏れにくいオムツの当て方ができているか

オムツからの漏れを防ぐためには、オムツの正しい当て方ができているかが大切です。

オムツを着用する際には必ず「サイドギャザー」と呼ばれる左右のヒダをしっかり立てます。

「サイドギャザー」を立てることによって、横漏れを防ぐことができます。

また、尿取りパッドなども活用して、オムツからの漏れを防ぐことも重要です。

男性は前寄りに、女性は後ろ寄りにパッドでガードすると、さらに漏れが防げます。

ベッドの上でのオムツ交換のコツ

ベッド上でのオムツ交換は、介護者の腰に負担がかかるものです。

そのため、オムツ交換による負担を少しでも減らすために、日頃から小さな工夫が必要です。

事前準備など、オムツ交換の負担を軽減するための小さな工夫をご紹介します。

①必要物品を事前にしつかり準備する

オムツ交換に必要な物品は、事前に準備しておくことでいざという時に慌てません。

  • オムツやパットを取り出しやすいようにセットしたボックス
  • 使い捨て手袋やトイレットペーパー、おしり拭きなどの消耗品
  • 陰部洗浄用の液剤やボトル
  • オムツを処分する際に包む古新聞や、処分用のポリ袋

このような物品をベッド脇に置いておくことで、オムツ交換がスムーズになります。

②尿取りパッドを積極的に活用する

オムツを使用する際は、尿取りパッドをセットで使用することが基本です。

なぜなら、漏れがなければバッド交換だけで済ませることができ、紙おむつの節約やゴミの削減

に繋がるからです。

また、パッドは吸収量によって選べるため、外出時や夜間など、場面に応じて選べます。

③オムツに頼らず、定期的にトイレの声かけを行う

介助があれば立ち上がりや歩行、座位保持ができる場合、トイレでの排泄を行いましょう。

トイレを使用することでオムツからの漏れを防ぐことができ、介護者の負担が軽減します。

また、トイレで用を足すことは、本人の自尊心を守る上で重要なことです。

オムツに排泄を全て任せてしまうのではなく、積極的にトイレでの排泄を勧めましょう。

在宅介護でのオムツ交換に役立つアイテムは?

自宅ではオムツ交換の際、介護施設と異なり物品の準備が大変です。介護施設では、必要な物品

が決まっており施設全体で発注管理されているため、在庫が無くなることはありませんが、在宅

の場合、物品を運ぶことから始まり、在庫が切れないよう購入する手間があります。

また、排泄介助だけでも、陰部洗浄ボトルや使い捨てのウェットシート、防水シートなど、複数

の物品が必要です。在庫が切れてもすぐに購入できるよう、気軽な場所で買えると良いですよね。

①おむつセンサー

オムツ交換は主に、自身の主訴によって行いますが、尿意を感じにくい場合や意思疎通が難しい

場合には、定時に確認し必要に応じ交換します。

肌トラブル回避のためにも定時での交換が望ましいですが、夜間帯などは睡眠を妨害してしまう

こともあり、どちらをとるか悩ましいことも多々あります。「熟睡しているから…」と交換しな

いでいると、多量の尿がたまってしまい、失禁に繋がります。そうなると、肌荒れに繋がり、更

衣が必要なためかえって睡眠を妨害することとなり、昼夜逆転にも繋がります。

おむつセンサーは、オムツに取り付けることで、排尿の有無が分かるため適切なタイミングでオ

ムツ交換が実施できます。

②防水シーツ

オムツ交換の際、気を付けていてもシーツを汚してしまうことがあります。汚してしまったシー

ツを毎回洗濯するのはとても大変ですよね。そんな時、防水シーツを予めシーツの上に敷いてお

けば、汚れてしまってもすぐに取り換えることができ、衛生的です。

③体位変換用クッション

排泄介助の際、左右に身体の向きを変えますが、身体が思うように動かない場合、本人にも介助

者にも負担がかかります。オムツ交換に手がふさがっているので、片手で身体を支えるのは難易

度が高いです。そんな時、このクッションがあれば横向きに足を揃えておけるため、スムーズに

オムツ交換ができます。

また、訪問看護を利用している場合は、介護福祉士などの専門職に助言を依頼すると、良い方法

や道具を紹介してくれるかもしれません。積極的に相談しましょう。

④大人用しっかり厚手のからだ・おしりふき

排泄介助で使う消耗品は、少しでも安い方が助かるもの。

[大人用しっかり厚手のからだ・おしりふき]は、大判で50枚入りと大容量。

厚手でしっかりしていて拭きやすいため、オムツ交換の際に大活躍します。

また、ウェットシートの入っている枚数、大きさ、厚さなどは商品によって異なるため、

自分に合ったサイズや枚数のウェットシートが選びやすいです。

⑤オムツ用消臭ポリ袋

使用済みのオムツを捨てる際には、どうしても臭いが気になるもの。

普通のゴミ袋に入れるにも一々古新聞で包んだり、周りの目を気にしながらゴミ出しに行く。

しかし、消臭機能付きのポリ袋を使えば臭いを気にせず処分できます。

使用済みのオムツは、いくら専用のゴミ箱を用意しても、部屋中に臭いがこもってしまいます。

「オムツ用消臭ポリ袋」は、オムツや尿取りパッドを1つずつ入れて捨てるものから、45Lの大きいサイズも売っているため、ダブル使いでさらなる消臭効果が期待できます。

【介護 オムツ】介護に役立つ便利グッズ8選!

①らくらく点眼

緑内障や白内障など、高齢になると目の病気が増えてきます。点眼の機会がありますが、介助者が行う際には手の消毒をしたり手袋をしたりと、衛生面に気を遣いますよね。らくらく点眼は、手が震えやすい高齢者でも自分で点眼がしやくすなるグッズです。

②コンパクト折りたたみ洗濯機

介護をしていると、ちょっとした洗濯物が増えます。「シミにならないよう早く洗いたいけれど、洗濯機を回すほどではないな…」という場面で便利なのが、コンパクト折りたたみ電動洗濯機です。使わない時にはコンパクトに収納できるので、場所を取りません。

③うがい受け

高齢者は腰が曲がり、洗面台で上手くうがいや歯磨きをするのが難しくなる場合があります。そんな時、うがい受けを使うと、洗面台や衣類を濡らすことなくうがいができます。蓋が付いているものもあり、介助者があまり排液を見ずに済むよう工夫されています。

④ワイヤレスチャイム

高齢者が家族を呼びたい時、また小規模施設で介護職を呼びたい時、大きな声を上げにくい高齢者は不甲斐ない思いをしやすいです。また、介助者は近くの部屋にいられない時に何か緊急事態が起きないかと、気が気でない思いをします。そんな時、気軽に使えるのが簡易に設置できるワイヤレスチャイムです。

⑤クイックバーミニ

狭い場所にもつけられる、吸盤式の手すりです。介護が必要になると、「ここに掴まる場所があればいいのに」と思う場面があります。介護保険による住宅改修の制度を利用すれば、比較的安価に取り付けられますが、取り付けるまでに時間がかかります。長期的には制度の利用を検討し、取り急ぎ使いたい場所に気軽に付けられるおすすめのグッズです。

⑥介護靴

低い姿勢を取りづらくなると、靴の履き替えが困難になります。靴紐を結ぶのが億劫になるとかかとを踏んだまま履き、それが転倒に繋がる恐れがあります。介護靴なら、足に負担がかかりにくい素材でできており、かがまなくても履きやすいため、転倒リスクが減ります。

⑦コンビ骨盤固定ベルトパワフルギア

介護をしていると、腰痛に悩まされる方が少なくありません。骨盤ベルトは、姿勢を正しく保ち、腰が痛むのを抑えてくれる効果があります。腰痛が起きてからはもちろん、予防にも使用すると効果的です。
コンビ骨盤固定ベルトパワフルギア

⑧せぼね君ルーペ

いくつになっても、新聞や好きな本を読む時間を楽しみたいと思いながら、視力の低下によりそれをあきらめる方がいます。眼鏡を変えたり、拡大鏡を持ちながら見るのが煩わしく疲れてしまうそうです。せぼね君ルーペなら、スタンドライトのように固定されているため、腕が疲れません。

【介護 オムツ】介護に役立つ便利グッズは福祉用具だけじゃない?

介護用品と言えば、デパートの介護用品コーナーや福祉用具店が思い浮かぶのではないでしょうか。もちろん、そういった場所には介護を専門にする店員がおり、アドバイスを受けて購入することができます。しかし、日々の介護に役立つグッズは、そういったところ以外でも購入できます。

【介護 オムツ】在宅介護でのオムツ交換に役立つアイテムは?

自宅ではオムツ交換の際、介護施設と異なり物品の準備が大変です。介護施設では、必要な物品が決まっており施設全体で発注管理されているため、在庫が無くなることはありませんが、在宅の場合、物品を選ぶことから始まり、在庫が切れないよう購入する手間があります。

また、排泄介助だけでも、陰部洗浄ボトルや使い捨てのウェットシート、防水シートなど、複数の物品が必要です。在庫が切れてもすぐに購入できるよう、気軽な場所で買えると良いですよね。

①おむつセンサー

オムツ交換は主に、自身の主訴によって行いますが、尿意を感じにくい場合や意思疎通が難しい場合には、定時に確認し必要に応じ交換します。

肌トラブル回避のためにも定時での交換が望ましいですが、夜間帯などは睡眠を妨害してしまうこともあり、どちらをとるか悩ましいことも多々あります。「熟睡しているから…」と交換しないでいると、多量の尿がたまってしまい、失禁に繋がります。そうなると、肌荒れに繋がり、更衣が必要なためかえって睡眠を妨害することとなり、昼夜逆転にも繋がります。


おむつセンサーは、オムツに取り付けることで、排尿の有無が分かるため適切なタイミングでオムツ交換が実施できます。

②防水シーツ

オムツ交換の際、気を付けていてもシーツを汚してしまうことがあります。汚してしまったシーツを毎回洗濯するのはとても大変ですよね。そんな時、防水シーツを予めシーツの上に敷いておけば、汚れてしまってもすぐに取り換えることができ、衛生的です。

③体位変換用クッション

排泄介助の際、左右に身体の向きを変えますが、身体が思うように動かない場合、本人にも介助者にも負担がかかります。オムツ交換に手がふさがっているので、片手で身体を支えるのは難易度が高いです。そんな時、このクッションがあれば横向きに足を揃えておけるため、スムーズにオムツ交換ができます。

また、訪問介護を利用している場合は、介護福祉士などの専門職に助言を依頼すると、良い方法や道具を紹介してくれるかもしれません。積極的に相談しましょう。

【介護 オムツ】介護施設で活用できる便利グッズは?

①ネックライト

介護施設では、夜間帯に巡視があります。部屋の電気を点けてしまうと入居者を起こしてしまう恐れがありますが、しっかりと見ないと巡視の意味がありません。また、オムツ交換をする際には、両手がふさがっていると介助しにくいです。そんな時、首から下げるタイプの懐中電灯があると、手がふさがらず、小さく明かりを灯すことができます。

②シャチハタ キャップレス

介護施設では介助後に介護記録を残す際、介護職は、自身のサインをする場面が多々あります。紙での記録はもちろん、掃除、在庫管理、服薬後など回数が多く、いちいちボールペンを出して記名するのは手間がかかります。そんな時、キャップがなく朱肉が要らないシャチハタを持参していると、ポンっと押すだけでサインが完了するので重宝します。

【介護 オムツ】車椅子の方に役立つ便利グッズについて

さすべえ 傘スタンド

車椅子の方が困る場面と言えば、雨天での外出です。介助者は車椅子を押していて両手が使えない状態なので、困りますよね。そんな時、車椅子に傘を取り付けられるスタンドがあれば、雨を防いで移動することができます。元々はベビーカー用ですが、車椅子でも問題なく使用できます。

【介護 オムツ】寝たきり高齢者の介護に欠かせない便利グッズについて

スライディングシート

寝たきりの高齢者の場合、自身で身体を動かすことや、介助者との意思疎通が難しく、
全介助のことが多いです。そうした際、ベッドから車椅子への移乗や、体位変換に苦
労します。そんな時スライディングシートを使うことで、シートの上を身体が滑り移
動を助けてくれます。無理な力を加えることなく、介助することができます。

【介護 オムツ】100円ショップでも便利グッズが買えるの?

100円ショップでは介護用品の取り扱いが増えてきましたし、別の用途で使うグッズであっても、介護の場面で便利グッズとして活用できるものが多々あります。特に、子ども用品は介護においても便利に活用できます。

①ストローマグカップ

介護用に発売されているストローマグカップですが、100円ショップでも気軽に購入できます。日々使用し、摩耗しやすいものなので、清潔を保つためにも安価に購入し、定期的に買い替えるとよいでしょう。

②調味料ボトル

ベッド上のオムツ交換では、ウォシュレットが使えず、洗浄がしにくい状況です。調味用ボトルは、陰部洗浄に使う陰部洗浄ボトルに代替して使うことができます。先が細くなっているので、ピンポイントに洗いやすい利点があります。また、100円なので汚れてしまったら気軽に買い替えることができます。

③壁掛けカレンダー

高齢になると服薬する薬の種類が多く、管理が大変ですよね。食事の後に飲んだかどうか、忘れてしまい重複して服薬してしまう危険性もあります。薬局で購入できる服薬カレンダーは、100円ショップでも購入できるため試してみるとよいでしょう。

小さな日用品で生活を便利に

ちょっとした工夫が日々の生活をより快適に、便利にすることができます。小さな日用品があるだけで、いつもかかっている時間や手間を省くことができます。特に、100円ショップなら価格を抑えて試すことができますよね。記事の中で「便利そうだな」「試してみたいな」と思われたら、ぜひ実行してみてください。

介護職は、様々な商品が出ているので、ぜひ最新のグッズ情報の収集に努め、高齢者と家族に情報提供しましょう。