【介護用】大人用おむつ・尿とりパッド選び方と使用方法をわかりやすく解説!
高齢者介護において、排泄ケアに悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
排泄行為をスムーズに行うために、その方に合った排泄介助の方法を検討するのはもちろん大切ですが、おむつやパッドなどのアイテム選びも重要なポイントになります。
そこで今回の記事では、大人用おむつや尿とりパッド選び方と使用方法を解説します。
インターネットなどでも購入できるおすすめアイテムもご紹介しますので、お一人おひとりの排泄ケアを見直すきっかけにしてみてください。
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目次
排泄ケアで使用されているアイテムとは?
排泄ケアに使用されるアイテムには、その方のお身体の状況などによりさまざまなものがあります。
ADL | 主な排泄アイテム |
---|---|
トイレに行ける方 | 紙パンツ・失禁パンツ・パッド・ポータブルトイレ・ポータブルトイレ消臭剤・おしり拭き・手袋・ごみ袋 |
ベッド上で交換する方 | テープ式おむつ・パッド・尿器・差し込み便器・防水シーツ・おむつカバー・陰洗ボトル・おしり拭き・手袋・ごみ袋 |
その方のADLの状況や介護の状況などにより必要なアイテムを選択して使用しましょう。
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大人用おむつの種類について
大人用のおむつには「アウター」といわれる外側のおむつと「インナー」といわれる内側のパッドがあります。さらにアウターにはテープで止めるテープ式おむつと、パンツ式の紙パンツ(リハビリパンツ)があります。
それぞれの特徴について詳しく説明します。
【アウター】テープ式おむつ
テープ式おむつは、お腹側にあるテープを調節して使うタイプのおむつです。ベッド上で介護者によりオムツを装着します。主に、寝て過ごすことが多い方、麻痺がある方、立位が取れない方など、トイレへの移動が困難な方に適しています。
テープ式のオムツであれば前面のテープを外してオープンにできるので、寝たままでもオムツ交換が楽に行えるのが特徴です。
【アウター】紙パンツ
紙パンツもテープ式おむつと同じ外側のアウターです。リハビリパンツとも呼ばれ、介護スタッフ間ではよく「リハパン」と略されています。
パンツタイプはご自身でトイレに行ける方や、歩行や立位、座位保持ができて介助があればトイレでの排泄が可能な方に適しています。
紙パンツ自体にも吸収量があるので、軽い尿失禁が心配になってきた方でも安心です。パンツタイプなのでご自身でも上げ下ろしがしやすいのが特徴で、トイレで排泄することが自立支援にもつながります。
最近では、薄くて柔らかく高性能な紙パンツも登場しています。ゴワゴワせずはき心地も良いので、おむつに抵抗のある方でも気にせず使用できます。
【インナー】パッド
パッドは、テープ式おむつや紙パンツのインナーに使用します。その方の尿量やADL、性別などによって様々な種類のパッドから選択できます。
尿漏れが少し気になる程度の方であれば布の失禁パンツに合わせて使用することも可能です。
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大人用おむつ・紙パンツの選び方
アウターの大人用おむつは、それぞれどのような観点で選べば良いでしょうか。
大人用テープ式おむつの選び方
大人用のテープ式おむつの大きさは、腰回り(お尻)のサイズで選択しましょう。全面のテープで適度なサイズに微調整できますが、あまりにもサイズが違いすぎると尿漏れの原因になってしまいます。
テープ式おむつには、おむつ自体に尿の吸収量の多い商品も販売されているので尿量が多い方には容量の多いタイプを選ぶと安心です。
大人用紙パンツの選び方
大人用の紙パンツはサイズの微調整ができないため、ウエストで合わせるとちょうど良い大きさが選択できます。
紙パンツもテープ式おむつと同様に、パンツ自体に尿の吸収量が多いタイプがあります。
おむつでの排泄に移行する前に紙パンツを使用すると、ご自分でトイレに行く方の自立支援にもつながります。
自分で上げ下ろしがしやすく、ゴワゴワしにくいサイズを選ぶと良いでしょう。
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ネットで購入できる!オススメの大人用おむつ
ここからは、インターネットでも購入できる大人用のオムツをご紹介します。
リリーフ パンツタイプ 超うす型まるで下着
花王リリーフの「超うす型まるで下着」は、パンツタイプの大人用オムツです。超薄型なので、綿の下着を着用しているようなはき心地です。
薄型とはいえ、1回の排尿量を150mlとして2回分を吸収してくれます。抗菌消臭技術で臭いの発生から強力にブロックしてくれるのも安心ポイント。
薄型のパンツはゴワゴワしないので、着用していても不快感が少なく周りの目も気になりません。
まだオムツ着用には抵抗があるけれど、時々トイレに間に合わない方や尿もれが気になる方などにぴったりです。
アテント 夜1枚安心パンツ
アテントの夜1枚安心パンツのすごいところは、何といってもその吸収力です。アテントの紙パンツ史上最高の、約8回分の尿をしっかり吸収してくれます。
寝ている時といえば、背中からの尿もれが気になりますが「背モレ防止ポケット」で仰向けでも、背中からのモレを軽減する工夫がされています。
脚まわりには伸縮性の高いゴムが採用されているので、はきやすいのもポイントです。全面に通気性シートが採用が採用され、消臭加工もされています。
リリーフ テープ式にもなるパンツ
リリーフテープ式にもなるパンツは、テープ式としてもパンツ式として使える便利なアイテムです。
パンツとして使用したいときはそのままはくだけ。テープ式オムツとして使用したいときには、全面のミシン目を開いて内側に折り込まれているテープを取り出して留めるだけでそのまま使用できます。
歩いてトイレにいくときもあれば、ベッド上で過ごすときもあるような方に適しています。日中はトイレに行き、夜間はぐっすり眠りたいのでベッド上でのパッド交換をされる方にもぴったりです。
ライフリー テープ止めおむつ のび~るフィットうす型安心軽快テープ止め
ライフリーのテープ止めおむつのテープは伸縮するゴムが使用されています。動きにあわせて伸縮する「2倍のび~るテープ」で調整がしやすいのが特徴。また「すっきり股下フィット構造」で股下のゴワつきも防ぐので、隙間もれの心配がありません。
どのような体型の方にもフィットしやすいので安心して使用できます。
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尿とりパッドの選び方
ADLに合わせてアウターのおむつを選択した後には、おむつの中に装着するインナーを選びましょう。
尿とりパッドの種類はメーカーによってもたくさんの種類があります。尿とりパッド選びのコツをご説明します。
時間帯で選ぶ
尿とりパッドは、時間帯によって適したパッドを選びましょう。テープ式おむつの方であれば、日中は2~3回分の尿を吸収するタイプが適しています。また、夜間は睡眠の妨げにならないように、パッドの交換が少なくすむ大容量タイプを選びましょう。4~6回分程度の尿を吸収し、お尻の部分が広くなっているタイプであれば寝ている間も安心です。
紙パンツを使用している方であれば、その方のADLによっても変わってきますが、日中使用するパッドはこまめに交換ができる小さめタイプが経済的です。また、トイレに行ってパンツを下ろしたときにパッドが落ちてしまわないように、紙パンツにしっかりくっつくタイプのパッドが適しています。
夜間は、トイレに起きる方であれば日中と同じパッドで問題ありませんが、ぐっすり眠ってしまい失禁のある方は、テープ式おむつと同じように大容量タイプのパッドを選択すると安心です。また、夜間だけアウターも紙パンツからテープ式おむつに変更するのも一つです。
尿量で選ぶ
日中、夜間問わず尿量が多い方は大容量タイプが適しています。尿量が多いと漏れやすいのでギャザーがしっかりついており、お尻の部分が広くなっているタイプであれば漏れが軽減できます。
また、尿でかぶれやすくなるので蒸れないように通気性の良いタイプを選択しましょう。
性別で選ぶ
男性用のパッドでは、男性の性器を包み込むように装着できる円すい状のパッドが販売されています。ピンポイントで尿を吸収するので、漏れを軽減できて安心です。また、お尻を動かさずにパッドの交換が簡単にできるのも利点です。
女性であれば、ベッドで寝ている時はお尻側に尿が流れやすいのでお尻側が広くなっているタイプが適しています。
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尿とりパッドの活用法は?
アウターのテープ式おむつや、紙パンツは単体でも使用できますが、パッドと併用して使用するのがおすすめです。尿とりパッドを活用するメリットをご紹介します。
経済的
おむつにパッドを併用すると排尿後にパッドを取り替えるだけでアウターは何度か使い回しができます。パッドだけ交換する方が、価格が安いので経済的です。
衛生的
吸収量の多いおむつを長時間つけるよりも、汚れるたびにパッドをこまめに交換する方が衛生的です。おむつかぶれや褥瘡、尿路感染なども予防できます。
介護者の負担軽減
パッドを使用すると、排尿で汚れた際はパッド交換だけですむので排泄介助が簡単で、介護者の負担軽減にもつながります。特に夜間の排泄介助は本人だけでなく、介護者の睡眠の妨げにもなります。吸収量のある夜用パッドを活用し、おむつ交換の頻度を減らすと双方にとって楽になるでしょう。
また、紙パンツの方であれば失禁をしたときにパッドだけ変えれば良いので、ズボンまで脱いでパンツを交換する手間も省けます。
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ネットで購入できる!尿とりパット
パッドも、インターネットで購入可能です。オムツを快適に着用するためには尿取りパッド選びも重要です。シーンに合わせて最適なパッド選びができるよう、インターネットでチェックしてみましょう!
リフレ スーパー尿パッド男女共用 60枚
こちらの尿取りパッドは約2回分の尿を吸収するタイプスタンダードタイプです。ズレ止めテープで、おむつに固定でき、両サイドのソフトなギャザーが横モレを防ぐので安心。男女兼用でどなたでも使いやすいので、医療・介護の現場でも使用されています。
肌ケア アクティ 大人用おむつ テープタイプ用 尿とりパッド
こちらのパッドは、寝て過ごすことが多いためテープ止めタイプのオムツを使用している方におすすめのパッドです。
1回の排尿量約150mlとして約8回分の尿を吸収するので夜間にパッド取り替える必要がありません。抗菌効果のある超強力消臭シート、布感覚の全面通気性シートを使用しているので臭いやムレも防ぎます。
夜間はぐっすり眠れるように、尿の吸収量が多いパッドを使用しましょう。介護する側の負担も大幅に軽減します。
ライフリー パンツ用尿とりパッド ズレずに安心紙パンツ専用
紙パンツ用の尿取りパッドは、ご自身でもパッドが装着しやすいように工夫がされています。パッドをつけるときは、そのままパンツの中に入れて広げるだけです。ズレ止めのテープもはがさずにそのまま装着できます。
パンツ専用に、ピタッとフィットするようになっているため漏れにくくて安心。ご自身で歩いてトイレに行き、パッド交換もする方でも使用しやすいため自立支援につながります。
白十字 サルバ 尿とりパッドスーパー
男性用の尿取りパッドも便利です。サイドのミシン目を破いて固定ホールを作り、男性器を差し込んで固定することにより、しっかり固定しできます。パッド内で尿が吸収されて漏れが防げるので安心です。
ポイズ 肌ケアパッド
ポイズ肌ケアパッドは、軽い尿もれ用のパッドです。吸収量の目安は120cc。女性用生理用品と同じ感覚で使用できますが、吸水ケア用として作られているので、すばやく尿を吸収して逆戻りなく快適に使用できます。
抗菌効果のあるシートには消臭効果もあるので、ニオイ対策も安心です。
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おむつが必要になった時、確認するべきこと
おむつが必要になったらその方の尿量、体型、ADL、性別、認知症の有無、疾患などさまざまな要素を総合的に判断して排泄介助の方法やおむつの種類を選びます。
排泄の自立していた方が失禁の頻度が増えてきた場合、安易におむつに変更するのではなく、必要性を確認してその方に合った排泄方法を見極めましょう。
施設ケアであれば排泄パターンを記録に残し、トイレ誘導の時間を工夫するなども有効です。お一人お一人の排泄マニュアルができ、活用事例が共有できればサービスの質も上がっていくでしょう。
排泄ケアといえばデリケートで、誰でも出来るだけ最後まで自分で行いたいと思うものです。歩行状態やトイレの利用頻度、排泄に関する動作がどの程度できるかをしっかりアセスメントし、適切なケアを検討することが大切です。
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おむつ・尿とりパッドの正しい使い方
おむつ、尿とりパッドは尿漏れがしにくいように各メーカー工夫がされています。正しく装着できていなければ装着時に不快になり、尿漏れの頻度も増えてしまいます。正しい使い方を理解しておきましょう。
1.ギャザーをしっかり立てる
テープ止めタイプのおむつは、両サイドにギャザーがついているので、ギャザーのすき間にパッドを入れ込むと尿もれが抑えられます。この時、パッドにもギャザーがついているのでパッドのギャザーもしっかり立てておきます。おむつをあてる前にギャザーを立ててセットするのが尿もれ防止のポイントです。
2.尿とりパッドを吸収しやすい所にあてる
排泄介助時に横向きになっていただいたら、おむつの中心が背骨の位置になり、おむつの上側のテープが腰骨のあたりになるようにセットします。仰向けになり、尿とりパッドあてる時は男性と女性であて方にコツがあります。
- 男性の場合…尿とりパッドを谷折りにしてカップ状にして包み込む
- 女性の場合…尿とりパッドを山折りにして沿わせてあてる
パッドをあてたら、テープ止めおむつのギャザーを広げながら引き上げましょう。
3.おむつのテープは体に沿わせてクロスに止める
おむつ前面のテープは、尿とりパッドがずれないように注意しながら先に下側の左右のテープを止め、その後上側の左右のテープを止めます。この時、まっすぐ止めるのではなく体に添わせるようにクロスに止めると体にフィットします。
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他にもある!排泄ケアで使用されているアイテムとは?
ここからはオムツやパッド以外にもあると役立つ排泄介助用のアイテムをご紹介します。便利グッズを活用して、介護の手間を少しでも軽減しましょう!
ハビナース 防水シーツ 140×90cm
おむつをしていても尿もれが心配な方は、防水シーツの使用をおすすめします。ハビナースの防水シーツのサイズは140×90cmで、ベッドの腰回りを中心にカバーするタイプです。表面はポリエステル100%のフレンチパイルの優しい素材なので、肌触りもソフトです。
防水シーツを敷いておくことで、尿もれがあったときなどにも寝具全体を交換しなくてすみます。速乾性があるので洗濯すれば短時間で乾くため便利です。
アルファメディカル シャワーボトル
おむつの中は不衛生になってしまうため、最低でも1日に1回は陰部洗浄をすることが望ましいとされます。特に排便があったときはきれいに洗い流して清潔を保ちましょう。
アルファメディカルのシャワーボトルは、先端が蛇腹になっているので角度が変えられるため、お湯があてやすい仕様になっています。ボトルを押さえるとお湯がシャワー用に出てくるので汚れも落としやすくなっています。
陰部洗浄用のボトルは、100円均一で売っているボトルや洗剤などの空き容器などでも代用可能です。しかし、介護専用のボトルは洗浄しやすいつくりになっているのでおすすめです。尿路感染症のリスクを軽減するためにも陰洗ボトルを活用し清潔を保持しましょう。
アテント 流せるおしりふき せっけんの香り 72枚
排泄介助のときには、おしり拭きを使用すると手間をかけずに陰部を清潔にできます。アテントのおしり拭きはせっけんの香りで、ノンアルコール。ヒアルロン酸とアロエエキスが配合されています。
蓋がプラスチックなので開けやすいのが特徴。排泄介助で手がふさがっているときにもおしり拭きが取り出しやすくなっています。トイレに流せるのでトイレで使用される方にも便利です。
驚異の防臭袋 BOS (ボス) おむつが臭わない袋 LLサイズ
排泄後の臭いを軽減してくれるのが「おむつが臭わない袋」です。LLサイズは350mm×500mm×マチ150mm。大人用おむつが3個入るビッグサイズになっています。
驚異の防臭力は鼻をくっつけてもほとんど臭わないとも言われます。排泄ケアにに関しては臭いが悩みのタネです。おむつが臭わない袋を活用して快適に排泄介助をしましょう。
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使用者に合わせたおむつ選びで快適な生活を
今回の記事では、介護用のおむつの選び方や装着方法について解説しました。
排泄介助は、デリケートなケアなので介護者にとっては難しいケアの一つです。
しかし、その方に合ったおむつやパッドを選択し、装着方法がマスターできれば楽にケアができます。介護される側も快適に排泄ケアが受けられるでしょう。
その方の尊厳を大切にし、自立支援をサポートできるように、一人一人に合った排泄ケアを検討してください。
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