訪問美容サービスはどこで受けられる?個人宅にも訪問してもらえるの?

美容室にいけない方の強い味方「訪問美容」とは

訪問美容とは、美容師がお客様の自宅や入居する介護施設に訪問し、ヘアカットを行うサービスのことを言います。また、理容師の訪問ヘアカットサービスは訪問理容と言います。
理美容サービスでは、衛生管理を怠ることでハサミ等の器具を介し、感染症拡大のリスクがあるため、美容師法/理容師法で原則、美容室・理容室以外でのサービス提供は禁止されています。
そのため、ヘアカットは衛生面での基準を満たした美容室、理容室で行うのが一般的です。
しかし、事情があり美容室に行くことができない人がいるのも事実。

  • 病気や怪我で美容室へ行くことができない人
  • 在宅、または施設での介護が必要で美容室へ行くことができない人
  • 結婚式の直前で、美容が必要な人
  • 住んでいる地域に美容所がない人
  • 演劇など、出番前の施術が必要な人
  • 家族の介護や育児で美容室に行くことができない人

上記のような方の個人宅や施設へ美容師、理容師が訪問を行い、ヘアカットなどの理美容サービスを行います。

訪問美容と美容サロンの違いは?

訪問美容と、美容サロンの大きな違いは「サービス利用時の流れ」です。
個人宅で施術を受ける場合、サロンと違い、シャンプー台やカット台などの設備がありません。
また、お客様が車椅子やベッド上で施術を望む場合や、認知症などの症状により施術当日に拒否をしたり、暴れることもあります。
そのため、スムーズな施術が難しく、訪問美容師には臨機応変な対応が求められます。

訪問美容の流れ

1、予約・準備

理美容サービス希望のお客様か、その代理者が事業者に直接電話で問い合わせ、予約します。
訪問美容師が自宅に訪問する日時を確認し、この時に理美容メニューの決定を行います。
訪問美容師が当日の流れや必要な準備物について、お客様への説明を欠かしてはいけません。
訪問美容サービスを受ける時にお客様にご準備いただく物品は以下の通りです。

  • 2~3畳ほどのスペース
  • コンセント
  • 椅子または車椅子
    ※シャンプー込みのカットの場合、上記に加えて「頭を洗う温度のお湯」が必要です。

2、訪問・施術

訪問美容師はお客様がお住まいの個人宅や福祉施設に訪問し、ヘアカットやシャンプーなど美容サービスを提供します。
また、お客様の希望に応じてカラーやパーマなどの施術も行います。
施術に入る前にはお客様やご家族、福祉施設の職員に配慮するべき事項をしっかり確認します。
利用者様の部屋が汚れないよう、シートを敷くなどし、施術のために準備を整えます。
最後に、カットが終わればお客様にヘアスタイルを確認していただきます。

3、掃除・後片付け

使用した器具や物品の片付けはもちろん、切った髪がお客様の部屋に残らないよう、訪問美容師は丁寧に掃除を行います。
チームでワークを行うサロンとは違い、訪問美容では準備から施術、片付けまで全て1人で担わなければなりません。

4、お支払い

認知症や寝たきりなどでお客様ご本人から代金をいただくことが難しい場合、ご家族や福祉施設の職員にお代をいただき、必ずその領収書を忘れず発行します。
お客様によってはこの時に次回の予約を入れていただくこともあります。

訪問美容師に来てもらうメリット・デメリット

訪問美容ではサロンへ行くことが難しいお客様でも気軽に美容サービスを受けられるというメリットがある反面、自宅ではシャンプー台などの設備がないため施術に制限があります。
そして、誰でも受けられるわけではなく、訪問美容では対象者が定められています。
ここでは、訪問美容師に来てもらい、サービスを受けるメリット、デメリットをご紹介します。

訪問美容を利用するメリット

  • 個人宅や福祉施設などでの施術に特化した美容師の施術が受けられる
  • 車椅子や寝たきりの方でも施術が可能
  • サロンに比べ、訪問では自身が希望した日時に来てもらいやすい
  • サロンでは毎回担当者が変わることがあるが、馴染みの美容師に来てもらえる

訪問美容を利用するデメリット

  • 訪問美容の対象者に該当しない人は利用できない
  • 病気や障がい等の症状や状況に応じてサービスを受けられるかどうか不安を感じやすい
  • どこに問い合わせれば良いのかなど、利用したくても利用方法が分かりにくい

自宅に訪問美容師を呼ぶことはできるのか

訪問美容師を呼ぶ際の料金は介護保険が適応されるため、安価でご自身のニーズに合わせた美容サービスを受けられるという利点があります。
介護保険適用による訪問美容の自己負担額は自治体によって異なるため、利用前はお住まいの地域の自治体への確認が必須です。
また、訪問美容の利用が可能か迷った際は、訪問美容の事業者に尋ねることがオススメです。
訪問美容の事業者は希望者がサービス利用可能か判断し、安全に配慮した施術のために事前に
カウンセリングを行います。
訪問美容サービス希望者に事前にお伺いする内容は以下の通りです。

  • 車椅子やベッド上での施術が必要か、認知症の有無など、利用者の状態確認
  • 訪問当日の体調の様子、安全に施術できるかの確認

個人宅に訪問美容師を呼ぶには?

「個人宅に訪問美容師を呼びたいけど、どこに問い合わせ、依頼をするのか分からない。」
「今住んでいる地域に訪問美容事業が対応しているか不安。」
そういった場合はまず、ネットから家の近くにある訪問美容事業者のホームページを調べたり、
問い合わせの時に対応している地域を確認します。
もし、自宅付近に訪問美容の事業者がいない場合は、以下の方法で利用することができます。

  • 訪問美容事業ではなく、自宅近くにある美容室の美容師に来てもらう
  • 自宅近くの福祉施設が利用している訪問美容事業所を紹介してもらう
  • 最寄りの自治体に利用できる訪問美容事業の情報を教えてもらう

訪問理美容では散髪以外の施術は受けられる?

訪問美容で受けられる美容・理容サービスは基本的にサロンと同じです。
ヘアカット以外にもシャンプーやカラー、トリートメントなどの施術も受けられます。
さらに、ネイルケアやフットケアなど、髪に関する施術以外のメニューもあります。
しかし、自宅や福祉施設では設備が不十分で対応できないメニューもあり、お客様の病気や障がいの症状によって施術が難しいケースも。
そのため、まずは受けたいメニューやサービスについて、訪問美容師に問い合わせや相談を行うようにしてください。

「訪問美容」で行うと違法になるサービスもある

訪問美容では、美容師法に背いた業務を行うと罰金や営業停止などの罰則が適用されます。
場合によっては美容師免許の剥奪を受けることもあります。
近年では美容師法の違反事例が多く、書類送検や逮捕者も増えています。
美容師法/理容師法では、原則として美容所以外での施術を認めていません。
しかし、例外として以下の対象者は訪問美容サービスを受けることが認められています。

  • 病気や育児などの理由で美容所に行くことができない人
  • 山間部や離島などの美容所がない地域に住む人
  • 老人ホームなどの社会福祉施設に入所している人に対しての訪問カット
  • 結婚式の直前に行うヘアメイク
  • テレビや舞台の出演者に対して直前に行う施術

上記の対象者に該当しない人への訪問美容サービスは違法行為です!
訪問美容事業者は保健所により、事前の届け出や、講習受講が必須の場合があります。
そのため、訪問美容サービスを行う前には必ず地域の保健所に確認しましょう。

事情があって美容室にいけなくても自宅でサロンの施術が受けられる

訪問美容師だからといって、全ての人に美容・理容サービスが提供できるわけではありません。
「美容室に行くのが面倒だから来てほしい」という理由で、対象者に該当しない人から自宅への訪問美容の依頼を受けても対応してはいけない決まりがあります。
訪問美容は高齢や障がい、病気が理由でサロンに行きたいけど行くことができない。
もしくは、家族の介護や育児で外出が難しい、住んでいる地域に美容所がないなど。
サロンへ出向くことができず、困っている人の強い味方です。
もし、病気や怪我、高齢や障がいで美容サービスの利用に困った時はお近くの訪問美容事業や自治体に相談するようにしてください。