【難易度も紹介】介護の職場で役立つ資格について解説。キャリアアップを図りたい人におすすめ
「介護の資格が気になるけど、多すぎてよくわからない」
「介護職員としてもっとキャリアアップしたい」
「未経験でも取得可能な介護資格が知りたい」
そういった声にお答えするため、今回は介護にかかわる資格を紹介します。
介護に関連する資格は無資格、未経験で取得できる資格から、受験資格が必要な資格まで多岐にわたります。
取得している資格により任される仕事の範囲が広がり、給料アップや転職に有利になることも期待できるため、自身の活躍の場を広げるためにもこの記事をお役立てください。
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目次
そもそも介護に資格は必要か
介護の現場では、資格をもっていなくても働ける職場が数多くあります。しかし、資格をもっていると能力を評価されやすく、それによりさまざまなメリットがあります。
資格や研修を持っていることで得られるメリットは以下の3点です。
- 仕事の幅が広がる
- 収入アップにつながる
- 転職の際に役立つ
仕事の幅が広がる
介護職が資格を取得することで得られるメリットの一つは、仕事の幅が広がることです。資格がなければ行えない業務もあります。
例えば、無資格の場合はご利用者の身体介護が行えません。したがって、仕事内容が生活援助だけに限られてしまいます。「介護職員初任者研修」などを最初に受講しておけば、介護職としての基本的な知識や技術が身に付き、身体介護を行うことも可能になります。
さらに仕事の幅を広げたい場合には「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」の取得を目指せば、ほかの介護スタッフの指導やまとめ役などリーダーのポジションも任せてもらえるしょう。
とくに、訪問介護事業所でサービス提供責任者になるためには「介護福祉士実務者研修」や「介護福祉士」の資格取得が必須です。サービス提供責任者になることで、訪問介護員の調整や指導、訪問介護計画書の作成などが行えるため活躍の幅が広がります。
資格取得により周囲からの信頼が得られ、キャリアアップのチャンスにもなります。
収入アップにつながる
仕事の能力は、現場での頑張りだけではなかなか評価してもらいにくいものです。能力が高い職員は施設や事業所から重宝されますが、目にみえる成果がなければお給料にも反映させにくいでしょう。しかし、資格を持っていれば知識やスキルを備えていることを証明できます。
実際に「介護職員処遇改善加算」を算定している事業所では、介護福祉士の資格を持っていると手当が支給されます。
これは、国の制度である介護職員処遇改善加算の要件を満たした介護施設や事業所には、従業員の給料をアップするために報酬が支給されているからです。
介護職を長く続けていくためにも、資格取得により収入アップを目指すのがおすすめです。
転職の際に役立つ
資格を持っている人材の方が転職に有利なのは言うまでもありません。とくに、介護福祉士などの上位資格を持っている人材は、さまざまな施設や事業所で求められます。
介護現場はどこも人手不足で困っているため、資格がなくても働けるところも多いようです。しかし、即戦力を期待して資格を持った人材を募集している事業所も存在します。
給与面などでも優遇され、より好条件で採用してもらうためには資格取得が必要です。
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介護の資格は難しい?主な資格と難易度
介護職が取得できる代表的な資格と難易度は以下の通りです。
資格 | 概要 | 合格率 |
---|---|---|
認知症介護基礎研修 | 未経験や無資格の方でもOK eラーニングでの受講が主流 動画の視聴時間約150分、各章ごとの確認テストテストは間違えてもやり直し可能 | ー |
介護職員初任者研修 | 未経験や無資格の方でもOK 130時間のカリキュラム 実技と実習は通学する必要がある 修了試験に合格する必要がある | ー |
介護福祉士実務者研修 | 未経験や無資格の方でもOK 450時間のカリキュラム やや経験者向けの内容 医療的ケアのカリキュラムあり 試験の実施義務はない | ー |
介護福祉士 | 3年以上の実務経験で受験資格が得られる 学校に通って資格を取得するルートもある 筆記試験の問題数は125問。出題は5肢選択形式 介護職唯一の国家資格 | 60〜70% |
認定介護福祉士 | 受講資格は介護福祉士資格を保有し実務経験5年以上 600時間の講義を受講 | ー |
ケアマネジャー (介護支援専門員) | 5年以上の実務経験で受験資格が得られる 合格後研修を受講する | 10〜20% |
これまでは、介護職は無資格でも仕事につくことが可能でした。しかし、2024年度からは認知症介護基礎研修の受講が必須となります。認知症介護基礎研修とは、認知症介護に関する基礎知識を習得するための資格です。認知症に関する研修はいくつかありますが、認知症介護基礎研修は認知症介護に携わる方のファーストステップの資格として位置付けられています。
介護系の資格を取得していない方は、認知症介護基礎研修を受講しなければ勤務できなくなるため注意が必要です。
なお、上記にあげた資格を取得済みの方は認知症基礎研修が免除されます。そのため、未経験や無資格でも受講できる「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」を取得しておくのもおすすめです。
認知症以外にも介護の基礎知識や実技など認知症以外のことも幅広く学習できます。
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介護資格でよく聞く「研修」って何?
介護の現場でいわれる研修とは「介護福祉士初任者研修」のことをさす場合が多いです。
「介護職員初任者研修は、介護に携わる者が、業務を遂行する上で最低限の知識・技術とそれを実践する際の考え方のプロセスを身につけ、基本的な介護業務を行うことができるようにすることを目的として行われるものである。」
(引用:厚生労働省 「介護員養成研修の取扱細則について」)
介護福祉士初任者研修は、介護現場の技術向上のため国が行っている研修です。基礎的な知識や技術が中心で、初心者向けの内容となっています。カリキュラムの構成は以下のとおり。
1.職務の理解 | 6時間 |
2.介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
3.介護の基本 | 6時間 |
4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
5.介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
6.老化の理解 | 6時間 |
7.認知症の理解 | 6時間 |
8.障害の理解 | 3時間 |
9.こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
10.振り返り | 4時間 |
合 計 | 130時間 |
修了試験がありますが、研修内容の理解度を計るもののため難易度はそこまで高くありません。
合格率は非公開ですが、100%に近いといわれています。
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おすすめの介護資格ランキング
ここからは、介護職の方におすすめの介護資格をご紹介します。
レクリエーション介護士
レクリエーション介護士とは、介護現場でご高齢者に喜んでもらえるレクリエーションが学べる資格です。レクリエーションの企画から実施までに必要な知識とスキルが習得できます。
レクリエーションはただ楽しいことを行うだけではありません。施設でのレクリエーションにおいては、ご高齢者のQOLを向上させ、楽しく安全なレクリエーションを実施することが大切です。レクリエーション介護士の資格では、介護の基本的な知識や高齢期のこころと身体の変化、コミュニケーションなども学べます。
介護現場で行うレクリエーションのアイデアが浮かばない、マンネリ化しているなどの悩みを解消し、レパートリーを増やすことが期待できるでしょう。
通所介護サービスや、施設サービスなどで勤務されていて、レクリエーションを担当する機会が多い方にはおすすめの資格です。
介護予防運動指導員
介護予防運動指導員は、ご高齢者が自立した生活が送れるように介護予防プログラムを作成したり、筋力トレーニングや口腔ケアを行ったりできる資格です。
東京都健康長寿医療センターが指定する研修を受講すれば資格を取得できます。令和3年10月より一部の講義ではeラーニングも導入されているので受講しやすいでしょう。
ただし、介護予防運動指導員の研修を受講できるのは、医療や介護の資格を持っている方に限られます。介護職の方であれば介護福祉士の国家試験受験者や、実務者研修修了者・初任者研修修了者で実務経験2年以上の方が受講の対象です。
介護予防運動指導員の研修の最後には修了試験に合格する必要があります。試験は講習の内容が理解できていれば合格できるレベルで、万が一不合格になった場合には1年以内であれば再受験も可能です。また、3年ごとに更新が必要な資格なので、期限がきたら更新料の支払い手続きが必要になります。
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談は、福祉用具の選び方や使い方のアドバイスができる資格です。介護を必要とする方が安心してご生活できるようにご本人の身体状況・介護の状況・生活環境に合わせた福祉用具を選定します。取り扱う福祉用具は介護保険でレンタルや購入ができる、車椅子・歩行器・杖・ベッド・手すり・スロープ・ポータブルトイレなど多岐にわたります。
資格は、指定を受けた研修機関で50時間のカリキュラムを受けることで取得可能です。講習の最後には筆記の修了評価を受ける必要があります。
福祉用具専門相談員は福祉用具貸与・販売事業所に必ず2名以上配置される専門職です。介護福祉士の資格を取得している方は、改めて研修を受講しなくとも福祉用具専門相談として勤務することが可能です。
福祉用具専門相談員として働いてみたい方が挑戦するのはもちろん、介護職として勤務する上でも、福祉用具の知識が活かせる資格でしょう。
福祉住環境コーディネーター
福祉住環境コーディネーターとは、ご高齢者や障がい者の方がご自宅で安心安全に生活できるように、住まいのバリアフリーや福祉用具についてなどをアドバイスできる資格です。
東京商工会議所が認定する公的資格で、1級〜3級の資格に分かれています。2級と3級の試験方式は、自身のパソコンでインターネット環境を利用して受験するITB方式です。
試験期間に受験したい時間を選択して申し込みます。2級と3級は同期間に実施され、併願受験も可能なため、同時に受験される方も多いようです。100点満点のうち、70点以上が合格点です。
1級の試験は、テストセンターのパソコンで受験するCBT方式で、全国一斉に統一試験が行われます。前半には多肢選択式の問題、後半には記述式の問題が出題され、それぞれ90分の試験時間。1級も100点満点のうち、70点以上が合格点です。
1級の資格では、福祉制度・住環境・福祉用具の知識の他にも、快適なまちづくりへの参画など、地域社会におけるコーディネーターとしての能力が求められます。
単独での資格取得というよりはほかの資格と組み合わせて取得される方が多く、福祉や医療の資格以外にも、建築系の資格を持つ方も資格を取得し活用されています。
ガイドヘルパー
ガイドヘルパーは、移動が困難な方に外出の介助を行うための公的資格です。移動介護従事者とも言われ、対象となる方に安全に移動していただくために、必要な知識やサポート技術を身につけます。
移動の介助と言っても、障がいの種類によってサポート方法が異なるため研修内容が異なります。
3種類あるガイドヘルパーの研修は以下のとおりです。
対象者 | 研修の種類 |
---|---|
視覚障がいのある方 | 同行援護従業者養成研修 |
主に車椅子移動の方 | 全身性障がい者ガイドヘルパー養成研修 |
知的・精神障がいのある方 | 行動援護従業者養成研修 |
上記を総称しガイドヘルパーと言います。自治体が指定した養成研修を受講し、修了すれば取得可能です。ただし、研修は自治体により異なるため確認が必要です。
重度訪問介護従業者
重度訪問介護従業者とは、重度の肢体不自由者をサポートするための資格です。難病・脳性まひ・脊髄損傷などの方を指し、障害程度区分は4〜6の方の援助を行います。障害程度区分は障害者総合支援法における障害支援区分で、介護保険の介護度とは異なります。
資格は、都道府県が指定する重度訪問介護従業者要請研修を修了すれば取得が可能です。受講に条件はなく、どなたでも受けられます。
高齢者介護と障害者福祉では違った面もありますが、受講することで介護士としてのスキルアップが期待できます。
難病患者等ホームヘルパー
難病患者等ホームヘルパーは、難病や特定疾患を持つ方をサポートするための資格です。ご利用者の心身状態に注意しながら適切な介護や家事援助などを提供するため、サービス内容は訪問介護サービスと同じです。
難病患者等ホームヘルパーの資格は、自治体の指定する機関が実施する養成研修を履修することで取得できます。入門講座・基礎課程I・基礎課程IIのカリキュラムがあり、取得済みの資格により履修内容が異なります。
カリキュラム | 受講対象者 |
---|---|
入門講座 | 障害者居宅介護従事者基礎研修課程の修了者、または履修中の者3級課程研修の修了者及び介護福祉士 |
基礎課程I | 介護職員初任者研修課程の修了者または履修中の者、2級課程研修の修了者及び介護福祉士 |
基礎課程II | 介護福祉士養成のための実務者研修の修了者または履修中の者、介護職員基礎研修もしくは1級課程研修の修了者及び介護福祉士 |
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機能訓練指導員は介護職でもなれる?
介護施設や通所介護事業所でよく聞く「機能訓練指導員」は、医療系の資格がなければ従事することができません。機能訓練指導員になれるのは「日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者」とされているためです。
機能訓練指導員は、ご利用者の課題や状態を細かく把握し、必要な機能訓練を判断します。その上で、機能訓練計画表を作成し、必要な支援を実施します。
機能訓練指導員になるために必要な資格は以下の通りです。
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 看護職員(看護師、准看護師)
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
- 鍼灸師
准看護師以外の資格はすべて国家資格なので、取得の難易度が高めです。
また鍼灸師のみ「はり師・きゅう師以外の機能訓練指導員がいる施設・事業所で6ヵ月以上勤務し、機能訓練の指導を行う」という条件を満たすことで、機能訓練指導員になれます。
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得意なことに合わせて必要な資格を取得しキャリアアップを目指す
今回の記事では、介護の現場で役立つ資格について解説しました。資格を持っていれば、仕事をする上での自信につながり、転職の際にも有利になり、キャリアアップの道も開けます。
得意なこと、興味のあることに合わせ資格習得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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